皆さん、こんにちは。トレーダーのボリ平です。今回も私のFX手法「ボリ平ドラゴン式」について解説したいと思います。今回は実践編ということで、実際のトレードで活躍するテクニックを明らかにします。
※この記事は、FX攻略.com2016年4月号の記事を再編集したものです
矢澤明美(ボリ平) プロフィール
ボリ平の名称でお馴染みのトレーダー。FXトレーダーならではの投資法でバイナリーオプションを攻略。2013年7月、投資利益を資本金とする株式会社を設立し、専業トレーダーとなる。国内ではバイナリーオプションの第一人者として、バイナリーオプションの正しい投資法についてセミナー活動を多数行っている。趣味は釣り。
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これがボリ平ドラゴン式チャート!
ボリ平ドラゴン式は、ボリンジャーバンド・平均足・ドラゴン(遅行スパン)といった三つのテクニカル指標を組み合わせたものです。
ボリンジャーバンド
平均足
ドラゴン(一目均衡表の遅行スパン)
図1は、MT4(メタトレーダー4)のボリ平ドラゴン式チャートです。三つのテクニカル分析ツールにはそれぞれ特徴がありますが、それらを合わせて総合的に判断するのがボリ平ドラゴン式。相場の値動きをドラゴンのごとく、生き物のように捉え視覚的・感覚的にトレードを行います。
そうはいっても「適当にエントリー」してはトレードで結果が出る訳がありません。ここでは、ボリ平ドラゴン式を使いこなすポイントを解説します。
4画面チャートでトレンドを判断
短期トレードの場合、エントリーは「1分足または5分足」で行います。しかし、全体の相場の動向を把握するために長期足も確認します。
同一銘柄で4枚のチャートを、時計と反対周りにぐるっと並べます(図2)。
長期足から相場を見ていきますが、日足以上の長期のものは、“トレードに入る前”に一度確認すれば良いので、通常表示する必要はありません。
長期足では、数分のトレード時間ではあまり変化がないので、おおよそのトレンドが分かったら閉じてしまい、その代わりに複数の銘柄の短期足を同時に表示させます。
全体把握には15分足チャートを見るのが良い
短期トレードの場合「15分足チャート」を使うと、ちょうど『ニューヨーク(NY)市場~東京市場~欧州市場』の世界三大市場のトレンドをまとめて見ることができます。
為替のインターバンク市場は、24時間動いています。図3のように、15分足チャートで三つの市場をざっくりと分けてみると、それぞれ特徴的な動きをしていることが分かります。
このときは『前日NY市場で円が買われ、東京市場は午後から反発。欧州市場では再び円が買われ、NY市場スタート』という流れです。このトレンド確認は、毎日欠かさず行うことが大切です。
このように、トレードに入る前に15分足チャートを見るだけで、(マーケット情報を事細かに把握しなくても)相場全体を把握することができます。
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大きなトレンドを捕まえるためには
トレードには順張りと逆張りがありますが、大きな利益が期待できるのは「順張りパターン」。短期トレードでは、相場に動意があるときに有効です。
しかし、その大きなトレンドを見つけるのが、初心者トレーダーの方には難しいのではないでしょうか?
相場には動きやすい時間帯と、動かない時間帯があります。
そこで、あらかじめ相場が動きやすい時間帯を狙って準備をするという方法がベスト。お勧めは「ロンドンフィキシング」の時間帯です。
ロンドンフィキシングは、日本時間の午前1時(夏時間は午前0時)に発表される、日本の東京仲値のようなもので、相場が動きやすい時間帯です。
ロンドンフィキシングの動意を狙ったトレードを、これから解説します。
ボリ平ドラゴン式順張りパターン
図4の1分足チャートを見ると、午前0時過ぎに「ボリンジャーバンド」が収束から拡張へと広がり始め、「平均足」の陽線が連続し「ドラゴン(遅行スパン)」が平均足の実体を下から上抜いて、上昇トレンドが形成されています。特に1分足ではレンジからトレンドへ移るときの相場の勢いを感じ取ることができます。
ボリンジャーバンドのセンターライン(20EMA)または「+1σ・2σのライン」に沿って上昇をキープし続けているときはそのままホールドします。
平均足は現在位置が分かりにくいため、その代わり「ドラゴンの頭」を見ています。
ドラゴンの正体とは?
ドラゴンは、一目均衡表の「遅行スパン」です。その遅行スパンの動きはどこから来ているのか、図5を見てください。
これは図1のチャートの右上を拡大したものです。ドラゴンとローソク足(ここでは平均足)の形状が同じだと思いませんか?
遅行スパンは、現在の価格を26本後ろへずらした「ラインチャート」ですから、26本前に戻せば、ラインチャートとローソク足の形状が重なるのは当たり前なのです。
ラインチャートとは、各時間足の「終値」をつなげた線。ローソク足が4本値から形成されるのに対し、ラインチャートでは「始値・高値・安値」が表示されず「終値だけの1本の線」になります。
こうすることにより、「陽線・陰線・ヒゲなどによるチャートパターンが使えない=惑わされない」という逆転の発想で、シンプルに値動きだけで相場判断が行えます。
またFXの手法では、このラインチャートとローソク足を同時に表示させ、ラインチャートをトレンドラインの代わりに使って取引する方法もあります。
MT4なら、インジケーターを簡単に変更できますので、「ボリ平ドラゴン式」でも遅行スパンを26本前にずらすという方法を用いれば、その形が完成します。
FX相場の感度を捉えるドラゴン
ボリ平ドラゴン式では平均足を採用しているため、細かな値動きを把握しにくい面があります。それを26本後ろへずらした「遅行スパン」を用いることにより「ピクピク」と感度よく相場の変化を捉えることに成功しています。
「ドラゴンはラインチャートをずらした線」という観点で捉えると、このような特徴が現れます。テクニカル分析はそれぞれ別のものではなく、つながりのある奥深いものだと感じます。
さて話を戻して、先ほどのロンドンフィキシングの順張りパターンですが、うまく上昇トレンドに乗った後、どこで利益を確定すれば良いでしょうか?
上昇トレンドの終点はどこに?
図6のチャートは、図4から6分経過したドル円チャートです。左図の1分足チャートを見ると、一度3分ほど「陰線」が出ています。ドラゴンの頭も下を向いたのでここで利益確定してもOKです。
しかし、ボリンジャーバンドの+1σを割り込まず、センターライン(20EMA)も上向きです。このままキープした方が良いでしょう。
図6の右はさらに5分経過した、チャートです。ここに来て1分足チャートの陽線の連続に陰りが見えます。実体の長さが短い陽線が増え、前の足の高値を超えられなくなってきました。
5分足のドラゴンの頭も下を向いています。あとはそのときの相場の勢い、スピードによりますが、「ここら辺で決済しようかな?」という気になってきます。
図7は、私なら「ここまでには利益確定したい!」というチャートです。
1分足チャートでは、ドラゴンが実線に近づき、平均足は完全に陽線から陰線に変わり、連続性も見られます。現在価格はキープしていたボリンジャーバンド+1σを下抜け、センターライン(20EMA)にタッチしています。
5分足チャートでは陽線から陰線に変わり、ドラゴンの頭も下を向いています。
短期FXトレードは毎秒判断
実際にトレードをすると分かるのですが、エントリータイミングはもちろんのこと、利確や損切りにも正解・不正解なんてありません。
長期投資の場合は、いろいろと考える時間があるのかもしれませんが、デイトレやスキャルピングの場合、『毎分・毎秒』自己判断が問われます。
どのタイミングでトレードしようとも、結果が伴えば、ある意味それでOKなのです。
トレード終了後にでき上がった過去のチャートを見て「あそこで入ればよかった」「もう少し利を伸ばせた」などと反省点ばかりが目につきますが、トレード中は、今後どのように相場が動くのかはチャート上のどこにも書いていないのです。
それを、テクニカル分析ツールを駆使して方向性を見極める訳ですから、結果を出せた自分のトレーディングに自信を持っていきましょう。
順張りと逆張りもこだわらない
トレード方針には「順張り」と「逆張り」がありますが、特に意識はしていません。どちらも行いますし、「順張りの後に逆張りが来て、逆張りで入ったらそのまま順張りでトレンドに乗って利を伸ばせた」ということがよくあります。
また、トレンド継続で順張りトレード中でも、短期的には逆張りのチャンスが頻繁に訪れます。
ですから「順張り」の場合はトレンドが継続するまでなるべく利益を伸ばし、「逆張り」の場合は取引時間をなるべく短くしてリスクを抑えるようにします。
私の場合、1回のトレードにおける利益目標は決めていません。
相場は生き物です。人がどうこうコントロールできる代物ではないので「相場の動きに合わせて利益を生み出す」というイメージです。
「相場が何で動いたのか?」も、その瞬間には知る必要はありません(経済指標のスケジュールはあらかじめ把握しておきます)。それよりもチャートを見てトレードに集中し、時間が空いたときに、後からマーケット情報で確認します。
為替相場は世界中のさまざまな要因を織り込んで動いています。相場が動いた理由も一つではない可能性があります。
情報量が多いことと、トレードに勝つことは別の話。自分の感性を大切にし、チャートから動静を読み取った方が良いと私は思います。
次回は、ボリ平ドラゴン式の「逆張りパターン」について解説します。
※この記事は、FX攻略.com2016年4月号の記事を再編集したものです
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