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FX力を鍛える有名人コラム

長引くドル安 視界不良[井口喜雄]

トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。

昨日ムニューシン米財務長官が「長期的には強いドルが望ましい」と発言するなど2点3点する発言に振らされる日が続いており、真意は測りかねますが、ヘッドラインに注視しながらのトレードになります。また、週末にかけて米イベントが続きます。本日のFOMC、明日はISM製造業景況指数、明後日は米雇用統計と重要指標が続きますので週末に向けて今一度戦略を練っていきましょう。

ドル円の下落トレンドは継続か

要人発言に振らされる展開ではありますが、ドル円売りの流れは継続しているとみています。

近い将来に必ずやってくる日銀の「出口」と中間選挙を控えたトランプ大統領の「通商政策」。この2本柱で海外勢が仕掛けてくる限りこの下落トレンドは崩れないと思います。今週末にかけて米イベントが多く控えていますが、流れを変えるには燃料不足かもしれません。

FOMC、米雇用統計も上昇トレンド構築は

まず今夜予定されているFOMCですが、今回は声明文発表だけで政策変更もありません。声明文はタカ派寄りになるかもしれませんがイエレン議長の会見もないので大きな動きにはならないと思います。ISM製造業景況指数(木曜日)と米雇用統計(金曜日)に関しても直近の結果を見る限り値動きは限定的かと思われます。アメリカの好景気はかなり織り込み済みのため、指標の好結果をきっかけにしたドル高はあまりイメージできません。また、今年に入ってからドル高の賞味期限は短い一方、ドル売りとなる材料には継続されるというマーケットの空気もあるため、リスクリワードで考えても指標をきっかけにダウンサイドを狙った方がよさそうです。

年初来安値更新のモメンタムか

チャートを見てもドル円の上値が重いため、109円台では積極的に売っていきたいところです。ストップは日足一目均衡表の転換線(緑線)にしておきます。ターゲットは年初来安値の108.27円(赤線)付近です。ブレイクすれば2017年9月8日の安値107.32円まで視野に入ってきます。

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