トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
米ISM製造業景気指数は2009年以来の低水準へ
昨日発表された米ISM製造業景気指数は47.8と前月の49.1からさらに悪化し2009年以来の低水準となり、市場予想の50.1からも大幅に悪化したことでドル円は108.40円付近から107.70円付近まで急落しています。一瞬目を疑うほど悪化したISMによって、今月末のFOMCでは現状維持(利下げなし)を予想していましたが、これでわからなくなってきました。また、トランプ大統領がISMの結果を追随するようにFRBに対してツイッターで連続利下げを要求していることも利下げ期待を後押ししています。これで催促相場が始まり、マーケットが今月の利下げ確率をある程度まで織り込んでしまうと、FRBとして本意ではないにしても利下げせざるを得ないといった展開もありそうです。
積極的に売り進むにはややリスクが高いか
利下げ期待が高まったことでドル円は下値警戒姿勢を幾分強めておく必要はありそうですが、週末に米雇用統計を控えていることもあり、現段階では積極的に売り進むにはややリスクがあります。まず、本日の米ADP雇用統計やウィリアムズNY連銀総裁発言からあしもとのファンダメンタルとFOMCメンバーのスタンスを確認してみたいと思います。テクニカル面では前日一目均衡表転換線や21日移動平均線の差し掛かる107.70円付近で反発しており、短期的には同水準を明確に下方へブレイクできるかどうかが焦点でしょうか。
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