トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
米ドル/円はトランプラリーが継続しておりましたが、さすがに行き過ぎに警戒感が広がってきました。OPECの原油減産交渉や米雇用統計を前に利益確定の売りも散見され調整が入っています。とはいえ下げ幅も限定的でこのトランプ相場は思った以上に底堅い印象もあります。さて、トランプ相場が一服し今後の展開を考えていきましょう。
OPEC総会やイタリア国民投票のリスクイベント前はポジション調整を
OPEC総会が本日、イタリア国民投票が12月4日に予定されており、波乱が予想されるリスクイベントが控えております。基本的にドルが強いことに変わりはないのですが、米大統領選後の上昇が急ピッチだっただけにこのリスクイベントで短期的には深く調整することもあり得るため、一旦はポジションをスクエアにしておいたほうがいいかもしれません。
まず、OPEC総会については減産合意がなされない可能性もあり、仮にそうなった場合、原油の下値は1バレル40ドル付近までの下落はありそうです。また、イタリアでは、国民投票で与党が負けた場合、現政権のレンツィ首相らが退陣しEU離脱へ向かうシナリオも否定できません。
しかし、OPEC総会やイタリア国民投票はどちらもリスクオフ要因ですが、原油は40ドル付近まで下がれば買戻しが入るでしょうし、イタリアのEU離脱も現時点でマーケットの流れを変えるとは思えません。米ドル/円が下押しする局面があれば積極的に押し目を狙っていこうと考えています。
米雇用統計は余程悪い数字でない限り下げ要因にはならない
12月FOMCを前に最後の米雇用統計となるわけですが、12月の利上げがほぼ100%織り込まれているなか今回の雇用統計の注目度は低いです。今回の非農業雇用者数予測は17.5万人ですが、目を疑うようなとんでもない悪い数字が出ない限り利上げに影響は出ないでしょう。直近の堅調な米経済指標を見る限りその可能性も低そうです。
一方で、20万人を超える強い結果が出た場合には来年からの利上げペースが早まるとの思惑から買いが強まる可能性が十分に考えられるため、米雇用統計の発表時は数字を確認しながら利上げペースを意識しておきたいでしょう。
数字次第ではありますが、やや強気のバイアスで臨みます。
年末に向けて
このトランプラリー、どこかでドル買いに歯止めがかかります。しかし、現時点でいえば米ドル/円は115円をターゲットにして年末に向けてさらにその上を狙っていくと予想しています。
感謝祭前後からクリスマスまでの時期には、米系多国籍企業の海外利益のドル転ドル高期待も発生しやすい環境にあり、下げ幅と上げ幅を比較した場合には上昇余地のほうがあるとみています。プライスアクションを見てもこの流れにはついていかなくてはならないマーケットだとも思っています。
ただ、注意点としては値動きが激しくなっており、高いボラティリティから身を守るため、ポジションサイズは通常より小さめにして置いたほうがよさそうです。
短期的なターゲットは113.90円
トランプラリーから急上昇を続けてきたトレンドラインはさすがにブレイクされて上昇一服感は否めません。上値に関しては先週の高値113.90円が短期的なターゲットとなり、ここを上抜けると心理的な壁である115円水準がターゲットとなります。
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