さて、みなさんもすでにご存知のとおり、12月17日のFOMCで、正式に米国の政策金利の引き上げが決定されました。これはつまりどういうことかというと、
「米ドルを保有していれば金利がもらえる」→「米ドルの魅力アップ」
ということです。実に乱暴ですが、意味としてはおおむねこういうことになります。
FXは通貨同士の交換ですので、他の通貨を売って米ドルを買う取引、たとえば米ドル/円をロングしたり、ユーロ/米ドルをショートするトレードが有効になるわけです。
だからといって、今すぐ米ドル/円を買ったり、ユーロ/米ドルを売れば儲かるかというと、そんなに簡単ではないのがFXです。実際に日足チャートを見ても、米ドル/円は上がっていませんし、ユーロ/米ドルは下がっているわけではありません。
なぜなら米国の利上げは昨年からずっと相場が注目してきたテーマであり、利上げになりそうならドルは買われ、利上げがやっぱりダメそうならドルは売られてきたわけです。つまり利上げの期待に応じてドルの価値は上下動してきました。そして、FOMCが発表される前の時点ですでに利上げは濃厚でしたから、ほとんど利上げされるのと同じ期待を持ってドルが買われていたため、実際に上がることが発表されてもその分の上昇はもうおおむね済んでいるのです。これがよく言われるところの「織り込まれている」という状態です。
金利の変動は通貨の価値に直結する大事な要素なので、発表されるずっと前からマーケット参加者が予測して売買しているため、実際に発表されたからといって、直近の売買の材料にはならないのです。
これが天変地異や政治的な事件、突然の政策変更、突発的な要人発言だと話は変わってきます。これらはなんの前触れもなくやってくるものなので、事前に相場が予測していない=価格に織り込まれていないため、明るみに出たときには爆発的に相場が動きます。
2015年1月のスイスショックが典型例ですね。あのときのスイス中央銀行は、2011年からずっと介入を繰り返してきて維持してきたユーロ/スイスフランの下限1.2をいきなり撤廃しました。
ユーロ/スイスフラン 月足
チャートはユーロ/スイスフランの月足で、赤いラインが1.2のラインです。ここを下回らないように、スイス中央銀行が死守していたのをいきなりやめたため、当然のように雪崩のような大暴落が発生しました。
このように、相場にとって大事なニュースであっても、事前に予測されているのと、されていないのでは、値段の動き方が全然ちがうことを覚えておきましょう。
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