先週開かれた日銀金融政策決定会合は、マネタリーベースを年間60兆─70兆円増やす現行の政策を維持することを全員一致で決定し、市場が期待していた追加緩和を見送った。
黒田総裁は会見で、「2%の物価目標の実現に向けた道筋を順調に進んでいる」「現時点で何かの調整の必要があるとは思わない」と述べ、「戦力の逐次投入はしない」姿勢を改めて示した。
消費税引き上げ前の「予防的緩和」が見送られた以上、次の一手は「基調として緩やかな回復」という見通しが変化し、物価目標の達成が困難になってからと考えざるを得ない。
日銀の公式の見通しは展望レポート(経済・物価情勢の展望)で示されるが、次回公表は4月30日で、この時点では消費税引き上げ後のデータは入手できていない。
その次となると、7月14-15日の決定会合後に公表される展望レポートの「中間評価」ということになる。
日銀があくまで公式見通しをベースに行動するとすれば、7月までは追加緩和策は出てこない可能性が高いのだ。これは市場にとってかなりのストレスとなるだろう。
実際、先週日経平均は失望売りで870円下落し3年ぶりの下げ幅を記録した。
期末でただでさえ投資家が動きづらいうえ、ウクライナ危機や中国のシャドウバンキング問題など不透明要因も重なり、買い手不在の状況になりつつある。
今週は2月5日以来の1万4000円割れも覚悟して臨む必要がありそうだ。
つり合いからいえば、「米ドル/円」も100円台突入でもおかしくない。
3月後半は海外からの利益送金などリパトリの動きが出る時期でもあり、株式市場同様、需給悪化が予想される。
日銀の「ゼロ回答」に対して、「株安・円高」という催促相場が始まった可能性がある。
今週の注目イベントはFOMCだが、これまでの当局者の発言から判断して、資産買い入れ額を100億ドル縮小し月550億ドルとすることはほぼ確実であり、市場はすでに織り込み済みと見られる。
焦点はフォワードガイダンス(失業率基準6.5%)の取り扱いだが、何か変更があるとしても、市場の利上げ観測を打ち消す方向であることは間違いない。
市場は2015年半ばまで利上げはないと見ているが、それがさらに先送りになることはあっても、前倒しになることはないだろう。
したがってFOMCの結果はドルのサポートとはなりえず、むしろ米国債利回りをさらに低下させ、ドルをさらに押し下げる可能性が高い。
「米ドル/円」の一目均衡表を見ると、日足が雲の上限を抜けきれず、再び雲の下へ跳ね返された形になっている。しかも、ちょうどそのタイミングで先行スパンの雲がねじれており、流れに重要な変化があった可能性を示唆している。
テクニカルには上値トライが失敗に終わり、売り時代に逆戻りしたと考えるのが妥当だろう。今週は弱気スタンスで臨みたい。
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