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FX力を鍛える有名人コラム

期待値と値幅の罠に嵌るな[月光為替]

さて、前回で期待値というものについて詳しくお話しさせて頂きました。今回は、前回の続きで、期待値と値幅の罠について、お話しさせて頂ければと思います。

前回のように勝率が分かっている場合を考えましょう。簡単に期待値を挙げるなら、例えば勝率60%だとして、今まで勝ったとき3000円、負けたとき5000円だったとしましょう。

これなら、期待値は-200円で、トータルでは負けてしまいます。なら、勝ったとき4000円にすれば、期待値400円なので、トータルで勝てるのではないかと。 ですが、こう上手くは世の中ならないのです。

実は、勝ったとき4000円にすれば、勝率が変わってしまいます。

期待値でいくと手数料分負けるのが常

マーケットとは厳しいもので、ほぼほぼどの時点でも、上に行く確率と下に行く確率が50%なのです。これは、等距離だと50%なのですが、距離が変わるとそれに合わせて勿論確率が変動します。

大体どうしたって、期待値でいくと手数料分負けるように、確率がうまく操作されている、それがマーケットの世界なのです。

これを難しく言うと効率的市場仮説、と呼んだりしますが、ここではそれを覚える必要はありません。大切なのは、勝つ時と負ける時の値幅を操作すれば一見簡単にトータルでプラスに持っていけそうなのですが、その時は勝率が微妙に変わって、結局なかなか勝てないということなのです。

勝っている人は皆、確率的優位性を持っている

なので、マーケットで勝っていくためには、エッジと呼ばれる、確率的優位性がなければなりません。

確率的優位性とは、本来であればトータルでは必ずマイナスになるようにできている、この確率と期待値の法則を破って、トータルプラスになる収益機会を与えてくれる優位性のことです。

この優位性は、勿論勝っているトレーダーごとに違ったものをもっています。ですが、勝っている人は必ず皆、この優位性を持ってトレードに臨んでいるのです。

優位性を持つために選ぶ手段は何でも構いません。テクニカルでもいいし、ファンダメンタルズでもいいし、クォンツでもいい。でも、前の罠の部分でお話ししましたが、色々な情報を取捨選択して、自分だけの優位性をしっかり確立する必要があります。

それが出来ると、マーケットはとたんに収益性のある魅力ある場所へと変化するのです。今の時代、情報が溢れていますので、あなた次第で必ず優位性を手に入れることができるはずです。

では、次回から、第3の罠である、「一貫性のある手法確立への障害」をお話ししていきたいと思います。

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