それでは、今回からは、「ブラックスワンへの配慮のなさ」という話をしていきたいと思います。
ブラックスワンとは本質的に予測不可能な出来事
そもそも、ブラックスワンというのは、ナシーム・ニコラス・タレブという高名なトレーダーが、「本質的に予測不可能な出来事」の比喩として用いた呼称です。
例えば、リーマンショック。例えば、原発事故。いい方のブラックスワンで行くと、例えばスマートフォン。例えばワクチン。
元々人類は、未来を予想することはできません。過去何人もの高名な学者が、未来予想をしてきました。ですが、それが当たったためしはありません。
それはなぜかというと、人類の生活を一歩前進させたり、一歩後退させたりする出来事というのは、本質的に計画されたものではないことがほとんどだからなのです。
そもそも目標となる何かを得るために、意図して研究や作業を行っていると、論理的に今の枠組みで考えられる方法でその目標をとらえようとします。
ですが、人類をジャンプさせるような発想とか、出来事というのは、基本的に論理の外からやってくるのです。
そういった想定外は、どれだけ抑制しようと起こるし、それは良いものも悪いものも、基本的には玉石混合でやってくるのです。
トレードにおけるブラックスワンとは
では、トレードにおけるブラックスワンとはなんでしょうか。
勿論、ポジティブな方面でのブラックスワンもありますし、ネガティブな方面でのブラックスワンもあり、それはポジションを持っている人からすれば表裏一体です。
何度も言うように、こういったブラックスワンを防ぐ手立てはありません。例えば、中国が突然破たんしたとして、それを予見できる人はいません。破綻するかもしれないし、しないかもしれない。でも、もし破たんすれば、その金融市場に与える影響は計り知れないものとなるでしょう。
トレーダーは、ポジションを持っている限り、常にこういったブラックスワンのリスクにさらされているのです。起こる確率は物凄く低いけど、一度起こってしまうと、とてつもなく大きいダメージを与えられる。これは小さいものから大きいものまで合わせると、毎日相場のどこかで起こっているともいえるでしょう。
こういったブラックスワン的事象に対して、損をした後で、「知らなかった、僕は悪くない」では済まされません。どれだけ言い訳をしようが、お金は必ず失うわけですから。
次回では、どのようにこういったブラックスワンに対して対処していけばいいのかを、お話ししていきたいと思います。
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