ミノリ ねえ、サンドウィッチ間瀬くん! スワップポイントってよく聞くけど、実はよく分かってないんだよね、教えてくれない?
サンドウィッチ間瀬(以下、間瀬) スワップポイントを理解するためには「スポットレート」と「フォワードレート」を押さえておく必要があるよ!
ミノリ スポットレート? フォワードレート? 何それ!?
間瀬 まず、外国為替市場のルールから押さえよう! 外国為替市場では、取引の2営業日後に資金決済を行うというルールがあり、スポットレートは、その取引に用いられるレート。よくニュースなどで使われる為替レートは、このスポットレートが用いられてるよ(図①)。
そして、フォワードレートは2通貨間の金利差を用いて、現時点から将来時点における為替レートを理論づけるもの。超簡単にいうと、スポットレート以外のレートのことだよ(図②)。
ミノリ そうなんだ。でもこれがスワップポイントと何の関係があるの?
間瀬 そうなるよね。スワップポイントの発生する仕組みを説明するよ!
投資家がFX取引でUSD/JPY(ドル円)を買った場合、実はFX会社も同様に外国為替市場でドル円を買う「カバー取引」を行うんだ。
スワップポイントは、FX会社がカバー取引で保有している建玉に対して日々行う「ロールオーバー」という取引により発生するよ。
ミノリ FX会社の為替ディーラーがカバー取引を行うんだよね! ロールオーバー? ころころ転がすようなイメージしか浮かばない…。
間瀬 まず、FX会社がカバー取引を行う場合、最初に説明したスポットレートを用いた「スポット取引」を行うんだよ。
例えば、1月6日にFX会社がドル円の買いカバーをスポット取引で行う場合、2営業日後の1月8日にJPY(円)を支払ってUSD(ドル)を買うという受け渡し決済を行う必要があるんだよ。
ミノリ へぇー! でも気になったんだけど、どのFX会社もお客さまの資金をカバーできるくらいの資金を持ってるの?
間瀬 決済日の都度お金を払うのは非効率だから、FX会社は投資家がドル円を決済するまで決済日を先延ばしするんだよ。
図③を見てよ、カバー取引を行った1月6日の翌営業日(1月7日)に、新たにドル円の売り注文を発注することで1月8日に控えるドル円買い決済を相殺できるね。加えて、1月9日決済のドル円の買いを発注することで、結果的にドル円買いの決済日を当初の1月8日から1月9日へと、1日後ろにずらすことができるよ。
これが建玉の決済を繰り延べるロールオーバーなんだ!
ロールオーバー時の取引は、最初に説明したスポットレートとフォワードレートを用いるんだよ。図③と表①を見ながら考えてね。
◆1月7日のドル円買いは、取引日から2日後に決済されるため「スポットレート」を用いる。ドル円=100.000円。
◆1月7日のドル円売りは取引日から1日後に決済されるため「T+1フォワードレート」を用いる。ドル円=100.025円。
この例の場合、フォワードレートの方がスポットレートよりも0.025円高い値なので、取引数量が1万通貨の場合、為替差益は250円発生するね! これがスワップポイントの原資となるんだよ。
ミノリ なるほど。ロールオーバーの取引で為替差益が発生するんだね! そういえばスワップポイントって、建玉を持ったまま営業日をまたがなければ発生しないんだよね、それはロールオーバーの有無が関係してたんだ。
間瀬 その通り! 同じ通貨ペアでも、実際に付与されるスワップポイントがFX会社ごとに違う場合があるけど、それはスワップポイントの原資から銀行やFX会社の取り分を引いたものが投資家に支払われるからなんだ。
相対的に高いスワップポイントを提示するFX会社は、利益を削って投資家に高スワップポイントを提供していると考えることができるね!
ミノリ 高いスワップポイントを提示しているFX会社は、企業努力をしているんだね…。少し見方が変わっちゃった。スワップポイントの奥深い仕組みまで教えてもらってすっきりだよー。さすがサンドウィッチ間瀬くん、ありがとう! 今度、サンドウィッチおごるね♪
間瀬 トッピングは全増しでよろしく頼みます!! また、何か疑問があったら連絡してね!
※この記事は、FX攻略.com2020年4月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |