先週の「米ドル/円」相場は、米国債利回りの急低下を受けて一時約2か月ぶりの安値となる101.32円まで下落した。
米国10年債利回りは一時2.49%と昨年10月以来の水準へ低下。30年債利回りも3.30%付近と昨年6月以来の低水準となった。
米国景気は順調に回復しており、先週発表された景気指標も、生産者物価指数、消費者物価指数が上昇し、新規失業保険申請件数が30万人を下回るなど堅調なものが多かった。
FRBが粛々とQE(債券の買い入れ)縮小を進めていることもあり、本来なら金利は上昇してもおかしくなかった。
しかし、大方の予想に反して金利上昇は起こらず、10年債利回りは逆に3か月以上続いていた2.6〜2.8%のレンジを下抜けてきた。
参加者は長期債ショートのポジションの損切りを余儀なくされ、ヘッジファンドの解約45日ルールとも相まって金利は大きく低下した。
予想外の事態となった時には相場は大きく動く。米国長期金利の低下は当面続く公算が大きいと見るべきだろう。
では、米国景気が回復し、FRBがQEを縮小しているにもかかわらず、金利が上昇しないのはなぜなのか。
それは、FRBの実質ゼロ金利政策がこれまでの想定以上に長期化する可能性が出てきたことが大きい。
イエレンFRB議長は、雇用の「質」が良くないことを理由に金融緩和継続の正当性を主張しているが、長期失業率、賃金上昇率、労働参加率など質的な指標が金融危機前の水準まで改善するのはいつになるのか見当もつかない。
そこで市場は、米国景気が回復しても、雇用の質はなかなか改善せず、インフレリスクも顕在化しない(従って利上げを急ぐ必要もない)と考え始めた。
強い景気指標は無視し、弱い景気指標には敏感に反応するのはこのためだ。
FF金利先物を見ると、来年11月でようやく最初の利上げ(FF金利=50bp)が織り込まれ、しかもその時期は次第に後ずれしつつある。
一部では再来年まで利上げはないとの見方も浮上してきた。
しかも、欧州ではECBの追加緩和観測が強まっており、ドイツの10年債利回りは1.3%台まで低下している。
日本の10年債利回りは0.6%にも満たない水準だ。金利の希少性が高まり、今や10年で2%台後半は高金利の部類とさえいえる。
景気が回復する中での金利低下は一見不可解だが、インフレの時代が終わり、雇用市場の構造が変化するなか、米国金利市場はパラダイムシフトを迎えているのかもしれない。
ドルが自律的に上昇するのは一段と困難になったといえるだろう。
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