先週の「米ドル/円」相場は、米国感謝祭休暇を控えたポジション調整でいったん117.25円付近まで下押ししたものの、OPECが減産を見送ったことを受けて原油相場が急落すると、全般にドル買いが強まり、118.77円まで上昇した。
筆者は先週のレポートで「感謝祭ウィークで円売りポジションが大きく巻き戻される可能性がある」と予想したが、どうやら調整は最短・最小限で終わってしまったようだ。
OPECの足並みの乱れは予想されていたが、減産ゼロは意外だった。サウジアラビアやUAEなど富裕国は、米国のシェールオイルに対抗するために価格を抑制する必要があるとして減産に反対したようだ。
米国とOPECがいわばダンピング競争に突入したことになる。原油相場はもともと構造的な供給過剰や中国・欧州の景気減速を背景に下落トレンドにあったが、今後はさらに売りが加速する可能性が出てきた。
原油先物は先週一時4年半ぶりの安値となる65ドル台に突入したが、市場ではすでに50ドル割れを目指すとの見方も浮上している。原油安が進行することにより、投資マネーが商品市場から引き揚げられ米国へ還流することになる。
為替市場では豪ドルなど資源国通貨が売られるとともに、円やユーロに対してもドル高が進行する可能性が高い。
株式市場では、原油安が個人消費の支えになるとの見方が優勢となり、NYダウは史上最高値を更新した。日本株市場では、「円安・金融緩和・原油安」の「トリプルメリット」が株価を押し上げるとの楽観的な声も聞こえ始めた。トリプルメリットは、1980年代後半のバブル期に株価上昇の理由として盛んに使われた言葉だ(もっとも当時のトリプルメリットは「円高・金融緩和・原油安」だったが)。
また、日本では明日12月2日に衆院選挙が公示され、14日の投票日に向けて本格的な選挙期間に突入する。政権交代の可能性はもちろんなく、安倍政権に対する事実上の信任投票だが、与党勝利・アベノミクス相場第二幕を先取りし、日本株買い・円売りのジャパントレードが活発化する可能性がある。市場全体がクリスマス休暇モードで薄商いとなるなか、投機筋が今年最後の書き入れどきとばかり、流れに飛び乗ってくれば、節目の120円を突破する可能性も小さくない。
今週はスタンスを強気に戻し、一段の上昇に備えておきたい。
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