現在あまり知られておらず、日本のFX業者や証券会社ではまず公開していない、なおかつプロフェッショナル向けでありながら一部の投資家が非常に探しているツールがある。それがAPI(Application Programming Interface)と呼ばれるものである。APIはおおよそ二種類に分けることができ、「FIX API」と「Open API」と呼ばれる。
FIX APIは機関投資家向けに開発されたもので、取引するプライスとつなげることにより、お客さまご自身の取引環境を利用しながら、注文をキャンセルするのはもちろん、注文の発注なども行える。もちろん、いくつかの業者プライスのスプレッドを狙う超高速のスプレッド取引なども実現する。プライス供給元サーバーへのクロスコネクト接続で、なんとミリ秒単位での取引も可能になる。一番のメリットは、ダイレクトなプライスフィードを取って取引ができる点だろう。こうしたFIX APIはこれまで金融機関が大量の注文を延滞なくスムーズに取引するために発展してきたものであるだけに、大口で注文をしたいトレーダーにとっては使い心地が良いものとなろう。今やこうしたFIX APIは機関投資家だけではなく個人投資家も使う時代になってきた。
もう一つのOpen APIはご自身が開発した取引ツールを使ってFXや株式指数、CFDや貴金属の取引をすることができ、自由度も高く、注文機能も自在になる。大口取引をしたい、現状の取引ツールに不満があり、自分で新しいツールを作り出したい、複数口座を一括管理したい、今使っているツールをカスタマイズして使い勝手を向上させたい、という方はぜひAPIを試していただきたい。
こうした情報はまだインターネット上にも少なく、また手続きは英語のところも多く厄介だが、弊社では日本語のAPI契約書のサポートを進めている。APIは非常に高いレベルの開発技術が求められるので、誰でも簡単にできるものではないし、初心者にはハードルが高いのも事実である。その一方で既存の取引システムを超えた機能を求めるプロトレーダーや、それなりの取引高がある人から大きな注目を集めており、あまり積極的に情報公開していないにもかかわらず問い合わせが来ているサービスである。
インターネットの世界ではパーソナライズが一つの注目となっているが、技術さえあればカスタマイズを超えて取引システムさえも新たに自分で作る時代がやってきた。
※この記事は、FX攻略.com2019年12月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
※当コラムは執筆者の個人的見解に基づいて書かれたものであり、所属先の考えを反映するものではございません。
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\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |