FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2019年10月21日号
先週のドル円相場
米中貿易協議の進展期待や英欧首脳のEU離脱協議合意を受けてリスク選好ムードが高まり、一時108.94円と8月1日以来の高値をつけた。ただ19日土曜日のEU離脱案に関する英議会採決を前にやや警戒感が強まり、108.39円まで押し戻された。
ブレグジットは見通し立たず
19日に行われたEU離脱案に関する英議会採決では、「採決の先送りが可決される」というややこしい結果となった。採決が行われれば、閣外与党・民主統一党(DUP)の反対で否決となり、「合意なき離脱」が決定的になるリスクがあったためだ。与党の多数派工作により今週にも新離脱案が採決され、10月末の「秩序ある離脱」が実現する望みもある一方、離脱期限の再々延期の可能性や、EU側の拒否による「合意なき離脱」のリスクも残る。現時点で見通しは全くつかなくなった。
出所:日本経済新聞
悪材料出尽くしの先取り
ただしこれまで当コラムで述べてきた通り、ブレグジットの様々なシナリオやリスクは、国民投票でEU離脱が決まった2016年6月以来足掛け3年以上にわたって市場に織り込まれてきた。したがって、たとえ「合意なき離脱」となったとしても青天の霹靂というわけではなく、むしろ悪材料出尽くしでポンドは買われる可能性が高い。実際、ポンドは「出尽くしの先取り」で9月以来大幅に上昇しており、先週までの上昇率は対ドルで8%、対円で10%をゆうに超える。
ブレグジットは米中覇権争いと同じ「ニューノーマル」
元ドイツ証券CIOの武者陵司氏(武者リサーチ代表)は10月15日付のストラテジーブレティンで、米中貿易戦争について次のように述べている。
“貿易戦争、一時休戦、再戦争、再休止という繰り返しが延々と続くだろう。これは言わば新常態。なぜなら、1. ことの本質は覇権争い、故に終わりはなく5~10年続く、2. 米中ともに深い相互依存関係をただちには断ち切れない、(中略)からである。”
全く同じことがブレグジットにも当てはまる。英国が今月末にEUを離脱したとしても、再々延期となったとしても、英欧の喧々諤々は新常態(ニューノーマル)として数年にわたって続く公算が大きい。新常態であるから、市場はそれを前提にトレードを考えることはあっても、それに直接反応することはない。こうしてブレグジットは相場の材料から徐々に外れていくのではないか。
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ドル円はポンドとともに上昇へ
筆者は今月末の結果にかかわらず、ポンドは上昇が続くと予想している。そして先週述べたように、ブレグジットという不確実性を抱えるポンドは、リスクに敏感な円相場の先行指標である。ブレグジットを消化してポンドが上昇すれば、ドル円も上昇する可能性が高く、今週は8月1日の戻り高値109.32円を試す展開も十分考えられる。引き続き押し目買いスタンスで臨みたい。
ドル円とポンドドル(赤線・左目盛) 出所:NetDania
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