FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年1月20日号
先週のドル円相場は
米中通商協議第一段階合意の調印式を控えてリスクオンの流れとなり、週初に昨年末の高値109.73円を上抜け。ストップロスのドル買いを巻き込みながら節目の110円を突破し、一時110.29円と昨年5月以来の高値をつけた。
米中が通商協議第一段階合意
第一段階の合意文書では、中国が2年間で2000億ドルの米製品の輸入を増やすほか、知的財産保護の強化や為替の透明性、金融サービスの開放などが盛り込まれた。目新しい内容は見当たらなかったが、今回の合意は米中の緊張を緩和することは間違いなく、両国の経済にとっても市場にとっても朗報といえるだろう。NYダウは5日続伸し、2万9348ドルと3日連続で史上最高値を更新した。
第二段階の交渉は間もなく始まるが、合意は11月の大統領選挙の後となる可能性が高く、この話題は市場の関心から徐々に外れていく可能性が高い。また前回の当コラムで述べた通り、イラン情勢緊迫は結局ノイズに過ぎず、先週はほとんど話題にならなかった。市場を覆っていた不確実性の雲が消失し、一気に視界が開ける。NYダウの3万ドル大台乗せもいよいよ現実味を帯びてきた。
「リスクオンでも110円台どまり」は本当か?
一方ドル円の上値に関しては、市場参加者の間でも慎重な見方が多い。1月18日付日経新聞朝刊は「リスクオンでも110円台どまり」との観測記事を掲載している。「米国が利上げに転じるとの観測は高まっておらず、日米金利差は広がらないとの思惑があるから」だそうだ。確かに金利市場では、今年6月まで政策金利据え置きが7割以上織り込まれており、今年一年通じても利上げはないとの見方がコンセンサスだ。日銀がマイナス金利を大幅に深掘りしない限り、日米金利差は広がらない。ドルを主語にすると、ここから一本調子に上昇していくのはさすがに難しそうだ。
年末までの利上げの確率は5%にとどまる 出所:CME
ドル円上昇はドル高ではなく円安
ただし、現在のドル円上昇の原動力は、ドル高ではなく円安である。ドルの総合的な強さを示すドルインデックスで見ると、昨年10月1日の99.66がピークで、現在は96~97台と低迷している。一方ドル円はこの間106~107円台から110円台へ逆行高となっている。つまり、ドルは弱かったが、円がそれ以上に弱かったということだ。背景にあるのは株高によるリスクオンにほかならず、ドル円の上昇に日米金利差はほとんど関係なかったといっても過言ではない。むしろ米国の金利が低位安定することで、株式市場の相対的な魅力が高まる。ドルは強くなくとも、株高・円安の好循環は当面続く可能性が高い。日経の観測記事にはこの視点が抜けている。
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テクニカルには上昇余地
一目均衡表を見ると、年初に日足が先行スパンの下限を割り込みそうになったが、どうにか持ちこたえ、現在は逆に先行スパンの上限を突破して三役好転の買いシグナルが点灯している。投機筋の円ショートポジションも、年末年始にかなり振り落とされたため、直近のピークと比べればまだ積み上げる余地がある。ドル円の上昇は110円台にとどまらず、昨年高値の112.40円を目指す展開となりうるのではないか。今週も強気スタンスを継続したい。
一目均衡表は買いシグナル 出所:NetDania
シカゴ投機筋の円ショートポジションは積み上げ余地あり 出所:Quick
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