FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年6月29日号
先週ドル円相場
引き続き方向感が乏しく、106-107円台で売買が交錯する展開。週前半は、ナバロ大統領補佐官が中国との通商交渉に対して「OVER」(終わった)と発言したと報じられたことや、米6月の製造業PMIが予想を下回ったことを受けて、106.07円まで下落。しかし週後半は、コロナ感染第二波に対する警戒感から米国株式市場が急落すると、リスク回避のドル買いが全般に強まり、ドル円も107円台前半まで持ち直した。
楽観的過ぎた株式市場
NYダウは24日水曜日に710ドル安と急落したのに続き、26日金曜日にも730ドル安となるなど波乱の週となった。ハイテク銘柄が中心のナスダック指数も史上最高値の1万ドル台をつけたあと反落した。
経済活動再開に対する期待感が一服する一方、コロナ感染第二波に対する警戒感が強まっている。ボラティリティーが高まり、恐怖指数VIXも34ポイント台と高止まりしている。
コロナ禍は長期的には確かに経済にプラスの面もある。コロナ禍がなければ進まなかったような構造改革やリストラが一気に進展し、革新的なアイデアや新たなサービスが生まれ、経済に新たな息吹が吹き込まれる。
しかし産業の新旧交代により、勝ち組と負け組の二極化が先鋭化するのがアフターコロナ・ウィズコロナの宿命だ。経済活動が再開されても元に戻れず破綻する企業も出てくるだろう。株式市場全体を楽観視するのは危険すぎる。
第二波はすでに来ている
そして短期的・中期的には、コロナ禍の影響はまだ楽観できる段階にはない。米国の感染拡大は終息するどころか今なお拡大中であり、26日には一日の感染者数が4万人を超えて過去最悪となった。テキサス州やフロリダ州では再び感染対策を強化する動きが出ている。
感染拡大第二波はすでに始まっている可能性が高く、4月のような大規模な制限へ逆戻りするリスクも想定しておかねばならない。もしそうなれば、景気回復はV字型でもU字型でもなく、W字型またはL字型となる恐れもあり、株式市場は二番底をつけに行くシナリオも浮上してくる。
米国の1日あたり新規感染者数 出所:Wikipedia
米国雇用統計はダウンサイドにリスク
今週は7月3日が独立記念日振替休日で米国市場は休場となる。通常第一金曜日に発表される雇用統計は一日早い2日木曜日に発表される。
現時点での予想コンセンサスによると、失業率が12.5%(前回13.3%)、非農業部門雇用者数が+300万人(前回+250.9万人)と引き続き改善が見込まれている。失業保険継続受給者数もコロナ禍で初めて2000万人を下回った。経済再開にともなって再雇用される人が増えていることは確かに喜ばしい。
上:新規失業保険申請件数 下:失業保険継続受給者数 出所:ブルムバーグ
しかし感染第二波が押し寄せようとしているなか、今回の結果で経済の先行きを論じるのは無意味だろう。たとえ予想以上に失業率が改善したとしても、FOMCは「雇用最大化と物価安定の目標を達成する軌道に乗ったと確信するまで利上げしない」と確約しており、ゼロ金利解除は地平線のはるか先だ。
したがって、強い数字が出てもドルの上昇余地は乏しいと見なくてはならない。逆に予想を大きく下回った場合には失望売りが強まる可能性があり注意を要する。
テクニカルにも、2月・3月の乱高下後の安値である106.00円近辺(5月6日安値105.99円)を割り込むようなら、一気に下落が加速する可能性もあり、引き続き下値警戒が必要だ。
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