FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2020年8月31日号
先週のドル円相場は
カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム(ジャクソンホール会合)で、パウエルFRB議長が「平均で2%のインフレ率」を目標とすることを表明し、2%を超えてもしばらくは容認する考えを示したことから、一旦ドル売りが出たものの、大方の予想通りとあって材料出尽くしの動きとなり、106.95円まで上昇。米国株式市場も低金利長期化期待から大幅に続伸した。
しかし金曜日に「安倍首相が辞任の意向を固めた」との報道が伝わると、日経平均が一時600円超の下落となり、ドル円も105.20円まで急落した。
安倍首相辞任の影響は?
8年近く続いた安倍政権が突然の幕切れを迎えることとなった。「ポスト安倍」については、9月1日に総裁選の日程を決定し、9月中旬までに後継者を選出する見通しだが、コロナ禍のさなかに政治空白ができることを不安視する向きもある。確かに政局は先行き不透明感に包まれてきた。
ただし、安倍首相の健康不安説は以前からささやかれており、永田町では「首相が健康問題で休養し、麻生副総理が臨時で首相に就任する」とのうわさも流れていた。辞任は突然ではあったが、ある程度は想定されており、青天の霹靂というほどではない。
また、いわゆるアベノミクスで株高・円安となったのは、異次元緩和が市場にインパクトを与えた2013年から2015年にかけての話であって、最近の株価上昇がアベノミクスのおかげであると考える人はいないだろう。「アベノミクス終焉で株安・円高」と見るのは短絡的だ。
次の首相が誰になるかはわからないが、誰が首相になったとしても現在行われている金融・財政緩和を転換することはないし、転換できるはずもない。主要な政策はこれまでの路線を踏襲して行われるはずであり、安倍首相退陣で何かが大きく変わるということはない。
安倍首相の指導力やこれまでの功績はもちろん認めるが、日本の政権交代は巨大な市場からみればしょせん些末な材料であり、影響は一時的と考えるべきだ。
米国株は強気局面続く
当然のことながら、米国株式市場は安倍首相退陣の影響を受けるはずもなく、NYダウは28653.87ドルとコロナショック後の高値で週の取引を終えた。
FRBがより長期的な金融緩和にコミットしたことで、安心感が高まっている。2%超のインフレを容認することにより適度なインフレ期待が浮上すれば、株式市場にとって好都合だ。
高値更新が続くナスダックやS&P500と比べて出遅れているNYダウだが、史上最高値まで1000ドル弱となっており、更新は時間の問題であろう。米国株式市場は今後も上値を追う展開が続き、リスクオンを通じて円安をサポートする。
安倍首相辞任、ドル円急落の展開はやや想定外だったが、強気スタンスに変更はない。ドル円105円台は押し目買いの好機と考える。
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