9月20日、ギリシャでは今年2度目の総選挙が実施されます。1月に最初の総選挙、7月には国民投票、そして9月は新たな総選挙と、ギリシャ国民は投票続きで疲れているかもしれません。先月に議会を解散した時、ツィプラス元首相は9月以降の新政権でも続投することに自信満々でした。「ギリシャ国民は、これ以上の緊縮財政策を望まない。自分が再選したら、債務削減を含め、ヨーロッパにギリシャ側の要求を受け止めてもらおう。」そう願って、解散総選挙を打って出たと私は思っています。
しかし、ここにきて、国民の支持が変わってきたようです。
最近の世論調査結果
ギリシャにはいくつもの政党がありますが、新民主主義党(ND党)とPASOK党が2大政党と呼ばれており、ここが今まで伝統的に政権を握ってきました。しかし、今年1月の総選挙では、緊縮疲れした有権者が反緊縮政党である急進左派連合(SYRIZA シリザ党)を選び、2大政党以外の政権が発足したのです。
解散当時はシリザ党が支持率の3割以上を占め、断トツ有利でしたが、最近になってから、少しづつ変化が出てきました。そしてこの週末に発表された調査ではショッキングな結果となったのです。
5つの調査会社の結果を見ると、シリザ党とND党の支持率にはほぼ変わりありません。一番支持率が高い政党に黄色いハイライトを入れましたが、シリザ党が優位に立っているとは言え、2位との差は1%以下です。C社ではND党が優位、そしてD社は同率です。
ND党が返り咲くのか?
ヨーロッパのエコノミストの中には、今回の総選挙ではシリザ党政権が発足する可能性は低く、ND党とPASOK党、そしてパパンドレウ元首相がPASOKを離党し立ち上げた新党: To Potami (変革への動き党)、この3党連立政権になるという予想を出してきているところもあります。
有権者のシリザ党離れについては数々の意見がありますが、1月の選挙で当選したシリザ党は反緊縮策を貫く姿勢を変えず、ヨーロッパに対しとことん抵抗を見せました。しかしこの作戦は他のユーロ加盟国には通用せず、最終的にドイツから、「一定期間、ユーロから離脱してくださって結構です(Grexit)」とまで言われてしまいました。この瞬間、ツィプラス首相は今までの自分のやり方は通用しないことを悟ったのでしょう。そして、欧州が決めた緊縮財政案を受け入れ、無事第3次金融支援受け取りに漕ぎ着けたわけです。
国民は、政治のギャンブルはもうたくさんだと判断したのかもしれません。そんなハラハラする毎日を送るくらいなら、安定した2大政党に戻ってくれたほうがいいと考え始めているのかもしれません。
選挙結果とユーロ
9月20日にシリザ党政権ではなく、緊縮財政策を支援するND/PASOK/To Potami の連立政権が誕生すれば、ギリシャに対して金融支援をしている欧州もギリシャも財政再建という共通のテーマに向けて協力しあい、ツィプラス首相時代には全く手付かずであった民営化が大きく前進するでしょう。
そうなれば、ギリシャ発のリスクは後退し、Grexitリスクも遠のくので、ユーロにとっては安心感からの買い材料となるでしょう。ただし、これは「あくまでもギリシャ危機を巡る話し」についてのユーロ買い材料ですので、気をつけてください。
今週に入り、年末までにECBが新たな追加緩和策の発表をするという話し/噂が出てきています。そのため、火曜日にはユーロ/ポンドが100ポイントの下落を余儀なくされました。
ただし、最近のマーケットは、中国やアメリカの株価動向を見て、通貨が動いています。つまり株価が上がれば、リスク・オンでユーロは売り。逆に株価が下がり、マーケットのリスク許容度が下がりリスク・オフとなれば、売られていたユーロが買い戻され、ユーロ高となっています。
この関係が崩れるまで、ユーロ/ドルは1.10~1.13台でのレンジ相場となり、万が一1.13台を超えるような動きになっても、1.15より上はECB関係者などからの口先介入が入らないとも限らないため、そこは売りで見ています。そして、来週は市場関係者が待ちに待った米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、リーマン・ショック以来はじめての利上げの発表があるかもしれませんので、マーケットはあまり大きくポジションを傾けないと思います。
FOMCまでの動きに限れば、ベガス・トンネル(144/169EMA)の通る1.1258~1.1331辺りが上限、中心値として、1.1090-1.1130辺り、そして下限としては、1.1000近辺というイメージです。
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