毎日トレードしていくうえで、私は常日頃気をつけていることがたくさんあります。相場に勢いが出たときを見極めることや、ファンダメンタルの知識に関しては、これまでも何度も説明させていただきましたが、私は大きく利益が取れたときや、チャートのレイアウトを変更したときに、注意をしていても同じ失敗してしまうという弱点があります。
今回はこの弱点を元に、FXで注意したほうが良いのではないかと思うことを説明させていただきたいと思います。
大きく利益が取れた後とLOTを増やしたとき
私はよく、大きく利益が取れた後に気持ちが大きくなってしまって、「相場は私の思っているほうに必ず動く」と思いがちになります。そして、トレードルールを守らないで、先走ったエントリーすることがあります。これは私の最大の弱点です。
この弱点を克服するために、私がまず意識しているのは、「大きく市場が動いた後に相場はあまり動かないから、大きく動いた後の1日・2日はトレードを休むか、時間帯・勢い・明確なファンダメンタルの理由の3つが必ず揃ったタイミングのみトレードする」というふうに、トレードルールを厳しくすることです。
また、資金が増えると、増えた資金に比例してLOTを増やします。このLOTを増やしたときも、先に「今日の目標の利益が取れたらこんなに資金が増えるのね。すごいわ~」と気持ちばかり大きくなって、早くエントリーしたくなるので、適当なメモ用紙に「油断しないこと! 油断しないこと!」とよく走り書きしています。
このときにもやはり、「時間帯・勢い・明確なファンダメンタルの理由の3つが必ず揃ったタイミングのみトレードする」というふうに、トレードルールを厳しくするようにしています。
私以外にも、トレードをしてきた方のなかには、同じような経験のある方がいらっしゃるのではないでしょうか。ぜひ利益を増やして気持ちが大きくなっているときは、トレードルールを厳しくしていただきたいと思います。
チャートのレイアウトを変えた後
私は最近、エントリー対象通貨を3つ増やしました。それに伴って、表示させているチャートが途中で止まったり、固まったりしないように、表示させるチャートを単純化して、エントリー用PCの負荷を減らしました。
次のチャートは、実際のエントリー用のチャートです。左から「ポンド/円」「ポンド/ドル」「ドル/円」「ユーロ/ドル」「ユーロ/円」「豪ドル/米ドル」「豪ドル/円」「ユーロ/スイスフラン」の8通貨です。
そして、いままで使用していたテクニカルをたくさん表示させたチャートにも、通貨の強弱がわかるインジケータの「xMeter_Indicator」を新しく追加しました。次のチャートの赤丸のなかにあるインジケータが「xMeter_Indicator」です。
このように、エントリー画面を変更したり、見るテクニカルを増やしたりすると、どうしても慣れていないほうを目が追ってしまうので、今までのチャートで慣れていた「瞬時の判断」が遅くなってしまいます。
新しいレイアウトに慣れるまでの間は、どうしても何度か判断ミスをしてしまいます。私はいくつかのFX業者のエントリー口座を使用するたびに、この判断ミスを経験していました。皆さんもFX業者を変更したときには、その配置に慣れるのに時間がかかったのではないでしょうか。ぜひ、チャートとエントリー画面の配置慣れるまでは、しっかり練習をするようにされて下さい。
エントリーを先走らないために注意すること
大きく利益が取れたときや、LOTを増やしたときの先走ったエントリーは、だいたいいつも同じパターンです。
私はたくさんのテクニカルインジケータを見ていますが、とくに重要視しているのは、インジケータが表示させる矢印です。ファンダメンタルや通貨の相関性や勢いと一緒に、重要な判断の目安にしています。正しいエントリーは、この矢印が表示されて、次のローソク足になっても消えない(矢印が確定した)場合のエントリーです。
ですが、相場がしっかり動かない場合は、矢印が表示されてすぐ後に、矢印が消えるときがあります。私がいつも失敗する先走ったエントリーとは、この矢印が確定していないときにエントリーしてしまうことを指します。私が損をするときはほとんどがこのパターンです。
私は15分足でトレードしていますので、矢印が表示されたときのローソク足の、次のローソク足が表示されるのに約15分は時間があります。この間に、ファンダメンタルの情報を集めて、エントリーの基準を満たしているかどうかを判断することは十分にできす。
また、この15分間で相場も上下に動きますので、矢印が出てから大きく差が開いたトレードになることは少ないように思います。矢印が確定してからエントリーすることを皆さんもぜひ意識されてみて下さい。
以上のように、私の弱点から注意していただきたいことを説明させていただきました。今回の内容が、皆さまのトレードのお役に立つことができましたら、私としましても大変嬉しいことです(月刊FX攻略.com 2012年12月号掲載)。
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