FXにおいて時間的な要素を重要視しているという川崎ドルえもんさん。本企画はそんなドルえもんさんに統計的なアプローチから具体的なトレード戦略を教えていただきます。
4月はポンド関連通貨ペアに注目!
こんにちは、川崎ドルえもんです。私は為替の季節的傾向を参考にしてトレードを行っています。今回は4月の為替時間統計論を解説していきます。
4月の為替時間統計論は、ズバリ、ポンドに関する通貨ペアに注目です! 表①を見てみてください。これは2000年から4月の月足を数えたものになります。この中のポンドに関する通貨ペアを見てみると、ポンド円の陽線回数は20回中15回、ポンドドルの陽線回数は20回中17回と、どちらも陽線の回数が多くなっています。確率換算すると、ポンド円の陽線確率が75%、ポンドドルの陽線確率が85%とかなり高いです。ポンドスイスフランの陽線回数も20回中15回と、確率にすると75%で同じく高い陽線確率が出ています。
このことから、4月はポンドが買われやすい傾向があるということが分かると思います。したがって、時間統計論的に4月はポンド絡みの通貨ペアを買い方向で持つ戦略を組み立てていく方が良さそうです。
週足を詳しく見てみる
もう少し詳しく見ていきましょう。表②は週足の統計になります。ポンド円は1週目の陽線確率が60%と比較的高くなっています。次に、ポンドドルの陽線確率を見てみると、1週目が67%、2週目が70%、4週目が67%となっており、2週目を筆頭に月の始めから中ごろにかけて陽線確率が高くなっていることが分かります。また、ポンドスイスフランも同様に最終週を除いた週で上昇する確率が比較的高くなっています。
このことから、4月はポンド絡みの通貨ペアを月初めから月半ばにかけて、ポンド買い方向で持つ戦略を組み立てていくのが有効といえそうです。
4月2週目はドル安の傾向あり
先ほど、ポンドドルの2週目の陽線確率が高くなっていると説明しましたが、実は2週目の陽線確率が高い理由がもう一つあります。それは2週目の米ドル安傾向です。表③を見てみてください。これは、4月2週目のドルストレートの週足統計です。細かく確認すると、ユーロドルの陽線確率が77%、NZドル米ドルの陽線確率が83%となっています。豪ドル米ドルに関しては陽線確率が93%と、過去20年間で1回しか陰線がついていない確率になっています。米ドルカナダドルも陽線確率が30%と、米ドル安になりやすい傾向が出ています(米ドルカナダドルは米ドルが頭に来ているので陰線で米ドル安となります)。
このように、4月の2週目は米ドルが売られやすい傾向があることから、関連通貨ペアを米ドル売りの方向で持つ戦略を組み立てていくのが良いでしょう。
ドル円は明確な傾向が見られない?
続いて、4月のドル円日足の傾向を見ていきましょう。表④は4月のドル円の日足統計です(過去20年分)。見てみると、加重平均の陽線確率が高い日は4月13日で71%、20日で76%となっています。逆に、加重平均の陽線確率が低い日は4月10日で32%となっています(陰線になりやすい)。
この統計を取っていて感じたのは、全19通貨ペアの中でドル円が最も時間的傾向の弱い通貨ペアだということです。なぜ時間的傾向が弱いのかというと、米ドルと円に関してはどちらもリスクオフ時に買われやすい通貨だからです。相場が円買いになるとドルも買われやすい=ドル円は上下に変動しにくいため、時間統計論的に傾向が弱い通貨ペアとなっています。
しかし、スキャルピングトレーダーにとっては、この傾向は利点にもなります。相場が動かないということは、一定の価格帯で上下するレンジになりやすいということ。つまり、その上下の動きでコツコツと利益を取っていくスキャルピングは有効だということです。最近はドル円のスプレッドが狭まってきましたので、レンジになりやすい時間を探してスキャルピングにチャレンジしてみても良いのではないでしょうか。
【関連記事】
・FXスキャルピングのやり方・コツ・手法・テクニックを伝授!超短期売買のはじめ方
※この記事は、FX攻略.com2020年5月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
\川崎ドルえもんさんの人気記事/
・「川崎ドルえもん流 為替天気予報(時間統計論)」連載記事まとめはこちら
「これからFXを始めよう」と思ったとき、意外と悩んでしまうのがFX会社、取引口座選びではないでしょうか? でも大丈夫。ご安心ください。先輩トレーダー達も最初は初心者。みんなが同じ悩みを通ってきているんです。
10年以上にわたってFX月刊誌を出版してきた老舗FXメディア「FX攻略.com」編集部が、FX用語を知らない人でもわかるようにFX会社、取引口座のポイントを解説しました!
取り上げているFX会社は、金融商品取引業の登録をしている国内FX業者です。口座開設は基本的に無料ですので、まずは気になったところで2〜3つ口座開設してみて、実際に比べてみてはいかがでしょうか。
\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
---|---|
約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |