当企画は、投資家の眞壁憲治郎さんが募ったトレーダーの皆さんにFXで「わらしべ長者」を目指していただこうというもの。「労働者から資本家へ」をテーマに掲げ、参加者が知識と技量をしっかりと身につけながら、わずかな資金からでも大きく勝てるようになっていくことを目標としています。
正しく学んだ次は実戦で技術を高める
眞壁 この企画は参加者に課題を出し、「トレードを熟達させるためのプロセス」をたどる形式となります。前回は「相場で利益を得るには値動きの仕組みを理解し、その上で次にどう動くかという兆候を見つける必要がある」という話をしました。加えて、重要なのは「トータルで勝つ」ということであり、例えば、破産確率が3％だとしても、10回トレードすれば30％になります。そうなると1日10回なら1週間以内、1週間に10回でも1か月で破産する可能性があります。こうしたリスクも考えつつ、前回は各々の目標設定、運用スキームの構築を課題にしました。
計画を立てて、その計画通りに進行することはトレード自体の指針にもなります。仲岡さんは100万円、松永さんは50万円からのスタートでしたね。
仲岡 はい。2％の2万円を20回達成したところで合計額から再計算、次は3万円を積み上げていきます（表①）。
松永 私はちょうど半分になりますが、いただいたExcelを印刷してマーキングしています。
眞壁 運用スキームはあくまでも地図であり、目安です。いくら実現可能な計画であっても、実力が伴っていなければ結実しません。
松永 本当にそうですね。約2％ずつ増やそうと思っていますが、コツコツドカンで負けないようにしたいと考えています。
眞壁 約2％の利益を狙うというよりも、タイミングを見定めて、チャンスがあればしっかり利益を取ることも大事です。トレードの成績は値幅に対するポジションの枚数なので、方向感に確証があっても値幅が取れなければ意味がありません。
松永 なるほど！ それは失念していました。
仲岡 自分はあらためてスキャルピングで挑むことにしたので、1％で利確して2回達成すれば1目盛をマーク。損切りは2％にして、一つ戻るという感じにしました。
眞壁 仲岡さん、うまくいっていますか？
仲岡 しっかりタイミングを狙っているので、今のところ順調です！
眞壁 チャンスを見定められるかが大事ですね。利益と損切りに関してはオッズを考える必要がありますが、仲岡さんの場合、勝率が75％を下回るとマイナスになります。これからオッズの一覧表を作るので、よく見てください（表②）。
仲岡 ああ。一目瞭然ですね。つまり「リスクリワードが悪い」ということですね。
眞壁 明言はしませんが、ご自身で考えるキッカケになればと思います。最初の講座で勝率80％以上になる手法を考えていただいたのも、最後はオッズに委ねられるからです。松永さんは話についてこられていますか？
松永 利確と損切りの幅が同じなら、勝率を高めるだけで目標を達成できるということですね！
眞壁 そういうことです。ただ、勝率は相場の状況によって変わりますし、ニュースが出るタイミング次第で影響も違います。需給を考えることは忘れないでくださいね。仲岡さんもです。
仲岡 承知しています！
眞壁 はい。では以上で、仲岡さんと松永さんの講義は終了です。当初から話していた通り、私は投資において「目標を立てる」「実現可能な計画に落とし込む」「手法・技能を高める」という流れが大事だと考えています。あとはご自身で手法と技能を高めていってください。
松永 ありがとうございました！
仲岡 ちょっと寂しくなりますね。
眞壁 学び続けることは「知識の死蔵」につながります。正しく学んだ後は実戦です。余談ですが、ツイッター上でトレードバトルというものを始めました。これは誰でも無料で参加でき、全員が一定金額以内でスタートして運用します（今回は30万円を3か月間）。優勝した人には純銀の特製バッジを贈呈する予定です。
仲岡 参加するつもりで見ていました（笑）
眞壁 現時点で40名ほど参加していますが、主旨は「競争相手がいる環境」です。仲間を見つけてお互いに切磋琢磨、一つのやりがいになればいいなと思っています。
松永 面白そうですね。
眞壁 お二人も「これでもう大丈夫だ」と思った時点で参加してみてください。それが最終課題です。投資で勝ち続けるには強い意志と根気がいるので、黙々と励むよりも努力や成果を評価される場にいる方が持続します。私も参加しているので、肩を並べる同志として再会できる日を楽しみにしていますね。
次回はトレードバトルに参加している人をご紹介します。その方はEAを作成して自動売買で参加、現在1か月ほどで20％以上の利益を出しています。「裁量トレードとシステムトレードの強みと弱み」を理解して、お互いに取り入れられればと考えています。
※この記事は、FX攻略.com2020年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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| スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
|---|---|
| 約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
| スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
| 取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
| 取引ツール | 提供されるPC･スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
| シストレ･自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
| サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
| 教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
| キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |
