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FX力を鍛える有名人コラム

自分なりの「ネガティブ・チェック」のすゝめ[内田まさみ]

※この記事は、FX攻略.com2021年3月号(2021年1月21日発売)の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

市場関係者からは「日経平均3万円」の声も

「新型コロナウィルスワクチン開発」や「追加経済対策」「景気V字回復期待」と、ポジティブなニュースや見通しが相次ぎ、株価は上昇し続けてきました。

 その根底にあるのは、世界各国の中央銀行が行っている長期的な緩和政策です。米連邦準備制度理事会(FRB)は歴史的な緩和政策を2022年末まで継続、2023年以降もゼロ金利を続ける考えを公表し、欧州中央銀行(ECB)もパンデミック緊急購入プログラムを少なくとも2022年3月末まで継続することを明言すると共に、購入した債券の満期償還金の再投資を2023年末まで行うとしています。

 中央銀行が主導する「バブル相場」ならば、乗らない手はありませんよね。

マーケットには「見たいものしか見ない」という特性あり!

 ただ、リスクがないわけではありません。「新型コロナウイルスが終息しない」「ワクチンの効果が限定的」「インフレ加速」「金利上昇」「企業業績の回復スピードが期待値に届かず」など、今後起こるかもしれない悪材料は盛りだくさん!

 それでも株価が上昇しているのは、マーケットの「見たいものしか見ない」という特性のおかげかもしれません。相場は時に「良い材料」だけ、もしくは「悪い材料」だけしか見ようとせず、行き過ぎる水準まで一方通行に突き進んでしまいます。

外資系の機関投資家が習慣化している「ネガティブ・チェック」

 そこで必要なのが「ネガティブ・チェック」です。例えば、住宅を探すときに治安は悪くないか、騒音はないか、日当たりはどうかなど、事前にいくつかのチェックをしますよね。投資でも、最低限のネガティブ・チェックを習慣づけて、次に起こす行動を決めておけば、大きな下落に巻き込まれることなく資産を守り、次のチャンスに俊敏に動くことができるはずです。

 実は、外資系の大口機関投資家は定期的にこのネガティブ・チェックを行い、ポジション調整を行うことで、ドローダウンを最小限に防いでいるそうです。

 この上昇相場のうちに企業業績や経済統計など、自分が重視するものを柱とした「ネガティブ・チェックリスト」を作っておくのもいいかもしれませんね。

※この記事は、FX攻略.com2021年3月号(2021年1月21日発売)の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。

ABOUT ME
内田まさみ
うちだ・まさみ。1998年にラジオNIKKEIへ入社。「経済情報ネットワーク」「東京株式実況中継」等の株式情報番組を担当し、その後はフリーに転身。現在はラジオNIKKEIや日経CNBCの番組パーソナリティを務める他、ライターとして複数のメディアに記事を執筆するなど、多方面で活躍中。2017年11月には、初の著書となる『FX億トレ!7人の勝ち組トレーダーが考え方と手法を大公開』を刊行した。 ラジオNIKKEIで出演中の番組/ザ・マネー(月~金15:10-16:00 毎週月曜日担当)、投資戦略ラジオ きらめきの発想(毎週火曜日14:30-15:00)、シグナルトレードファクトリー(毎週火曜日16:00-16:30)、ザ☆スマートトレーダーPLUS(毎週木曜日16:00-16:30)、夜トレ(金曜日21:30-22:30 隔週で担当)。 日経CNBCで出演中の番組/夜エクスプレス(月~金21:00-22:40 毎週木曜日担当)、不動産投資ラボ(20:15-20:45 毎週金曜日他) 現在連載中の雑誌やサイト等/『Forbes JAPAN』(リンクタイズ)、『東洋経済オンライン』(東洋経済新報社)、『All About(FX担当ガイド)』(オールアバウト)
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