売買差益とスワップを同時に狙えるトラリピ
FXで稼ぐには、「売買差益」と金利差をもとに発生する「スワップ収益」という、2通りのアプローチが存在します。前者は安く買って高く売る、高く売って安く買い戻す必要があります。反対に後者は、スワップポイント(※)が毎日付与されるポジションを保持し続ける運用なので、両者は異なるスタイルを持つ取引といえます。
売買差益とスワップ収益を同時に獲得できれば、収益のチャンスは広がります。そういった運用スタイルに向いているのが、スワップ収益が期待できる「高金利通貨」と、細かい売買差益を獲得できるトラリピの組み合わせなのです。
ただし、スワップポイントが期待できる分、高金利通貨ペアにはリスクがあります。基本的に金利が高い通貨ほどリスク局面に弱いため、市場全体が弱気になると一気に暴落します。そのため、米ドル/円やユーロ/米ドルなどのトラリピ以上に、余裕を持った資金管理が大前提になります。
ただしその暴落時はチャンスでもあります。高金利通貨ペアの買いポジションを、歴史的な安値水準で仕込めれば、上昇余地を大いに残しつつ、長期間にわたってスワップ収益を得続けられるお宝ポジションになり得ます。そのためには、最安値水準にはリピートもイフダンもなしで買うだけのトラップトレードを、あらかじめ仕掛けておくのが有効です。
また、トラリピトレーダー、長瀬博雅氏のアドバイスもぜひ参考にしてください。高金利通貨のトラリピは、デリケートな分チャンスもたくさんあります。
高金利トラリピ開始前にこれだけは知っておこう
通貨間の金利差でスワップが決まる
スワップポイントは、通貨ペアを構成する2通貨間の金利差が大きいほど高くなります。よって、日本円のような低金利通貨と、トルコリラのような高金利通貨の組み合わせで高スワップに、日本円とユーロのような低金利同士で低スワップとなります。
狙える高金利通貨ペアはこの4種類!
トラリピで高スワップが期待できるのは上の4種類。ただし政策金利は常に一定ではなく、経済政策などにより変動の可能性があることを覚えておきましょう。
※南アランド/円は10万通貨、それ以外は1万通貨取引
※政策金利、1日あたりのスワップは2016年1月20日現在
※スワップポイントは各国の金利情勢などにより、「受け取り」から「支払い」に転じる可能性があります。また買いポジション、売りポジションともに支払いになることがあります。
スワップ狙いトラリピ実行の3大ポイント
激しい値動きは宿命
基本的に高金利通貨は、不景気になると真っ先に下落するものと覚えておいてください。金利が高く、また成長性があるのが高金利通貨なので、好況時には積極的に投資が行われます。逆に、不況時には信頼性のある円などの低金利通貨に資金が集まるため、高金利通貨は値動きが激しくなりがち。相場の基本なので、大きく下落する可能性を常に意識しておきましょう。
余裕すぎるくらいの資金管理
スワップ狙いである以上、とにかくポジションを持ち続けることが最重要課題です。そのためにはまず間違いなく強制ロスカットにならない資金計画が必須。ただでさえ値動きが激しいのが高金利通貨ですから、余裕がありすぎるくらいの資金で運用しましょう。基準として、その通貨ペアの史上最安値を割り込んでもなお投資が続けられるくらいの余裕は欲しいところ。
底値で拾うチャンスを狙う
それ以上は下落しにくい、最安値の水準で買いポジションを仕込めれば、超長期間に渡ってスワップポイントを得続けることができます。そういった底狙いで有効なのが右のトラトラ戦略。最安値に近いゾーンには、トラリピではなくトラップトレード(決済の指定なし)を仕掛けておけば、急落時に底値で買いを拾えます。
トラトラ戦略とは?
主に値動きしそうな価格帯にはトラリピを仕掛け、売買益とスワップの両方を狙う。最安値に近い価格帯には、ロングホールドしてスワップ狙いのトラップトレード。
トラリピの達人、長瀬氏が考える高金利通貨運用の注意点
高金利ゆえ金利動向に注意
日本円やユーロのように「ゼロ金利」であれば、さらに金利が変動する余地はまずないですが、高金利な通貨ほど金利が下がる余地が大きいといえます。トルコや南アは、経済が低迷した場合の金融緩和の一端として、利下げするケースが大いに考えられます。また豪ドルやNZドルは頻繁に「通貨高牽制」の発言をしており、通貨が高くなりすぎないように金利を下げてくる可能性は十分あり。また新興国は、政治体制や担当者が変われば金融政策が180度転換することもよくあります。
保有するポジション量は資金量に合わせて余裕を持たせる
高金利通貨は証拠金が少なく済み、またたくさんポジションを取るほどスワップポイントも増えるので、ついついたくさんポジションを持ちがち。ですが、想定外の事態に備え無理は禁物。相場の世界ではプロでも簡単に負けることがあります。
仕掛ける量は腹6分目を目安に
いきなり全力投球せず、抑え気味に投資を始めましょう。状況を見ながら少しずつポジションを増やしていく戦略のほうが、変化に柔軟に対応しやすく、また急激な含み損への抑制になります。
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長瀬博雅氏プロフィール
岐阜県高山市在住の37歳。本業のWEBマーケティングコンサルタントのかたわら、トラリピを中心とした副業FXでも利益をあげている。FX歴8年。著書に『朝30分!会社勤めをしながら稼ぐ私のFX投資法』(明日香出版社)
※この記事は、FX攻略.com2016年4月号を転載したものです
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【トラリピ向上委員会】
・第1回~FX初心者がやりがちなミスをトラリピが救う
・第2回~高金利スワップ狙いのポイント
・第3回~既存の手法とセット運用する効果
・第4回~日経225証拠金取引によるトラリピの魅力
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\FX会社によって違うところをチェック/
スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |