井口喜雄

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    2016年11月9日
    トランプ勝利!きたる円高時代に備えよう[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  執筆時点ではまだ確定はしていないのですが、大勢は決しており、ドナルド・トランプが勝利をおさめたようです。 多くの人がヒラリー・クリントン候補の勝利をメインシナリオとしていたなか、6月のBrexitと同様またしてもサプライズとなりました。Brexitの時、離脱は痛みを伴うので選択できないと考えていましたが、英国民の感情はそれを上回りました。 米大統領選挙でも我々が思っている以上に元政権に不満があり、今の現状を変えたいという思いが強かったのでしょう。また、マスコミで報道されている以上にトランプの人気が高かったということかもしれません。 さて、お祭りが終わり、今後の展開はどうなるのでしょうか。 リスクオフは避けられない展開 トランプ氏が実際大統領になった場合、オーソドックスな政治になる可能性がある一方、現在のスタンスのまま突っ走る可能性も否定できません。 マーケットにとって一番厄介なのが不透明感です。この不透明要素の高いトランプ氏が大統領になったことで一旦は世界的なリスクオフ地合いとなり、円が…
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    2016年11月2日
    トランプリスク再燃・リスクオフのマーケット[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  米ドル/円は105円台で地固めできれば次のステージへ行けるはずだったのですが、原油安、トランプリスク再燃とリスクオフの展開にその機会を失いました。一旦は振り出しに戻った様相です。そして今週末から来週にかけてFOMC(11月2日)、米雇用統計(11月4日)、米大統領選(11月9日)とビックイベントが控えているためしっかりと準備しておきましょう。 FOMCでは声明文の内容がポイント FOMCでは、声明文に12月利上げへ向け確約に近い表現があるかということが焦点となります。昨年は12月に利上げをしましたが、1つ前のFOMCを思い出してみると「次回FOMCで利上げを検討する」と告知をしていた経緯があります。では、今回は12月の利上げに向けて告知はあるのでしょうか。おそらく明言は避けてくるのではないかと思っています。 理由は4つあります。 米雇用統計があと2回も残っており、極端な悪化があった場合に備えたい 既に12月の利上げは75%と十分に織り込んでいるため、これ以上の告知は不要と考えている トラ…
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    2016年10月26日
    ドル円は105円を抜けることができれば次のステージへ[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 米ドル/円は105円を抜けることができれば次のステージへ 米ドル/円は来週にFOMC、米雇用統計、日銀金融政策決定会合とビックイベントが控えており、今週はやや動きにくい展開になります。既存材料としても米12月の利上げ確率が80%近くまで上昇、トランプリスク後退もマーケットが完全に織り込んでいるため、今週は103円~105円のレンジ相場が濃厚です。 ただし、モメンタムは明確に変化しており、リスクの許容度がリスクオンに傾いてきたことから、米ドル/円を積極的に売っていけるイメージはなく、丁寧に押し目を拾っていくマーケットだと思っています。 ポイントは105円を上抜けられるかどうかです。昨夜も一度トライしましたが、ものの見事に跳ね返されたところをみると105円手前には大きなオプションの壁があるようです。心理的節目である105円を抜けることができれば米ドル/円は次のステージが見えてくる一方、抜けられない場合は下落トレンドの再燃もあり、この価格帯が非常に重要なポイントとなりそうです。 リスク要因の後退、クロス円…
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    2016年10月19日
    ドル円105円をブレイクするには材料不足か(井口喜雄)
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  米ドル/円は上値がだいぶ重くなっており、104円のミドルでは跳ね返される場面も多くなってきました。105円の急所を上抜ける事ができれば、米ドル/円は新たなステージに移ることができますが、ここを上抜けられないようだとレンジ入りの展開が待っています。 ここまでの米ドル/円は、米10年債の上昇と原油高を背景に堅調に推移してきましたが、ここにきて10年債は1.7台で止まり、原油高も50ドル付近では上値を抑えられています。 今週末にかけてはこれといった材料はないものの、複数の米経済指標やベージュブック、そのほかFOMCメンバーの講演も多く、明日には第3回米大統領候補TV討論会も予定されています。これらの反応を確認しつつ、相場の方向感を探ることが重要となりそうです。 中国経済指標には警戒を ここにきて、ここ数カ月ほぼ無風だった中国関連指標に関心が高まっています。そしてマーケットの関心が中国に向いた場合、どうしてもリスクオフに大きな反応をしてしまうという傾向にあります。中国のリセッションについては報道…
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    2016年10月12日
    ドル円は正念場!上昇トレンドは終焉か[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  ポンドのスパイクについて 先週金曜日のポンドのスパイクについて少し話をします。 10月7日の午前8時7分、ポンド/米ドルは1.26ドルを割り込み1.19ドルまで、ポンド/円は131円から121円まで大暴落をしました。ディーラーが大声で「何だこれは」と叫んだ第一報の知らせから約1分間での大暴落です。あまりの急激な動きにディーリングルームは騒然となりました。 この1分間で1,000pip近い暴落ですから一般の投資家が対応できるようなスピードではなかったように思います。実際の取引もストップロス注文とロスカット注文の売りがほとんどで、かなりのお客様が痛みを伴う結果となってしまいました。  暴落原因については様々な説がありますが、全てにおいて憶測の域を出ていません。一説にはフランスのオランド大統領が「英国はEU離脱の報いを受ける必要がある」と発言したことが原因との報道がありましたが、今更オランド大統領のこの発言にここまで反応するとは思えません。 また、一方ではポンド/米ドルに誤発注があっ…
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    2016年10月5日
    ドル円の上昇トレンドは本物?[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 米ドル/円の100円付近には大口のオーダーがあるようで、直近では3回100円割れをトライしましたがことごとく失敗。100円攻略に苦戦するなか、本邦機関投資家の買い観測や、リッチモンド連銀のラッカー総裁が強めのタカ派発言を背景に102円の後半まで上値を更新しています。 米ドル/円上昇トレンドは本物? テクニカル的に強固なレジスタンスとして機能していた75日移動平均線のさしかかる102.40円を明確に上抜けたことで、米ドル/円のレンジは一段上がったと考えていいと思います。 個人的なファンダメンタルの観点ではこの上昇はあまり腑に落ちていないのですが、ここから先は103円台にあるショートカバーを狙った展開が予想され、短期的には踏み上げ相場について行こうと思います。ただし、買いはあくまで短期的な話でバイアンドホールドするようなファンダメンタルではないように思います。 まず、複数の連銀総裁発言で米利上げ確率が高くなっていますが、12月の利上げを現時点で織り込むにはまだ早く、ここから先には大きな山がたくさん控えて…
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    2016年9月28日
    ドル円は正念場!100円割れも時間の問題か[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。  米大統領選がマーケットでのメインテーマとなるなか、昨日はクリントン、トランプ両候補による第一回のテレビ討論会が行われるなど盛り上がりを見せてきました。ここで一旦両候補がマーケットに与える影響について整理しておきましょう。 ヒラリー・クリントン優勢の展開 ヒラリーの基本方針は現職であるオバマ政権の政策継続を訴えており、大統領就任後すぐに為替が急変するような事態にはならないと予測されます。大きな変化がないため、マーケットには安心感が広がり「リスクオン→円安」といったシナリオになります。 ドナルド・トランプ優勢の展開 トランプは無謀とも思える政策や過激な発言が多いことから、トランプ優勢の場合はマーケットにとって一番厄介な“不透明感”が生まれます。実際はオーソドックスな政治になる可能性がある一方、現在のスタンスのまま突っ走る可能性も否定できないためマーケットは「リスクオフ→円高」で反応していきます。 長期的には両候補とも円高になる可能性も 短期的な展望…
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    2016年9月21日
    ドル円は下値への警戒のレベルを上げて対応[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 本日は日米金融政策の発表があり、日銀会合では「総括的な検証」から金融緩和がコンセンサスとなっている一方、FOMCでは米利上げは見送られる公算です。今年のトレンドを左右する可能性のある日米の金融政策前についてしっかり準備をしておきましょう。  日銀が持っている緩和カードは? まず、本日正午過ぎに発表される日銀金融政策決定会合ですが日銀が持っているカードはあまり多くありません。大きく分けて下記4パターンだと思います。 量的緩和 ETF増額 外債購入 マイナス金利 ①の量については民間銀行の国債保有率をみると2013年には約40%近くありましたが、現在は約20%台まで低下しており、量に関しては限界が近いように思われます。今後のテーパリング(金融緩和縮小)を視野に入れているはずですから、これ以上の増額は副作用も強く、まずやってこないとみていいでしょう。 ②のETF増額についても何度かお話ししていますが、日経平均が下げるべき時に下げ渋るなど違和感のある値動きが散見していて弊害も確認できており、ここに…
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    2016年9月14日
    9月米利上げの可能性は剥落!引き続き下値警戒[井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 9月米利上げの可能性は剥落 ファンダメンタルはここにきて大きく変化してきました。FOMCメンバーの相次ぐタカ派発言に9月利上げが意識されるなか、ブラックアウト入り直前で講演したブレイナードFRB理事の発言に注目が集まりましたが、結果はかなりハト派的な内容となりました。FRBが本気で9月利上げを織り込ませるにはここしかないというタイミングでしたが、失敗に終わっています。 FOMCまでに小売売上高や消費者物価指数などの米経済指標も控えておりますが、ここで良い数字が出ても9月利上げを正当化するまでにはならないでしょう。事実上、9月米利上げの可能性はないと考えられ、ドルは上値の重い展開が予測されます。 トランプリスクから円高を警戒 ここ数日、ワシントンポストやフィナンシャルタイムでも大きく取り上げられているのがヒラリー大統領候補の病状で、熱中症から脳梗塞まで色々な憶測が飛び交っています。真意のほどはわかりませんが、トランプ氏との支持率が再び拮抗してきており、トランプリスクが再燃する可能性が出てきました。 今…
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    2016年9月7日
    9月利上げに赤信号!ドル高エンジンは停止![井口喜雄]
    トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。 9月の早期利上げに関しては様々な意見が聞こえてきます。先週の米雇用統計が15万人増と9月利上げを確信づけるほどの内容ではなかった一方で、直近の3カ月平均では23万人を超えていることが利上げを正当化することもできるため見方は分かれています。 9月利上げは困難な状況に いろいろな思惑がありますが、私は下記に挙げている理由から9月利上げはないと考えております。 ① 米インフレ圧力がない ② 米大統領選を11月に控えるなか9月というタイミングは得策ではない ③ 直近の米経済指標がよくない ④ マーケットが9月利上げを織り込んでいない 特に③に関しては、昨日ISM非製造業が2010年2月以来の悪化となったほか、先週のISM製造業の数字も好悪の基準となる50を下回るなど米経済は思っているより深刻なのかもしれません。 また、④に関しても9月の米利上げ確率が20%前後とマーケットに織り込まれていません。仮にこのまま利上げした場合、サプライズとなりボラティリティ拡大というリスクを伴うこととなります。 FOMCメンバー…