佐藤りゅうじ

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    2018年4月15日
    コーン相場5年連続の豊作なるか[佐藤りゅうじ]
    穀物相場の代表選手といえば、コーンです。その中でも、米国産コーンは、4年連続の豊作を記録し、シカゴの先物市場では、安値低迷が続いています。2017年の米国の天候は、夏場に高温乾燥に見舞われるなど、コーンにとっては悪条件でした。今回は、それでも豊作を記録した米国産コーンの現状をみていきましょう。 ※この記事は、FX攻略.com2018年3月号の記事を転載・再編集したものです 供給過剰 まず簡単にコーンの世界需給をみていきましょう。コーンは、広く世界中で生産されています。米農務省(USDA)が昨年12月に発表した資料によると、2016−17年度の世界全体の生産量は10億7555万トンでした。このうち米国は全体の約35.8%となる3億8478万トンを生産し、世界最大の生産国です。米国に次ぐ生産国・地域は中国の2億1955万トン(約20.4%)、3位はブラジルの9850万トン(約9.1%)でした。 一方、2016−17年度の消費は全世界で10億6312万トンでした。最大の消費国は米国で3億1381万トン(シェア29.5%)、次いで中国の2億3200万トン(同21.8%)、EUの7370万トン(…
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    2018年3月29日
    パラジウム相場はどこまで高騰するのか[佐藤りゅうじ]
    月刊FX攻略.com2017年9月号で、パラジウムとプラチナが同値になるのは時間の問題と述べましたが、その歴史的な日はあっという間にやってきました。2017年9月27日、パラジウムとプラチナは価格が逆転し、その後もパラジウムの上ザヤが続いています。今回は、パラジウム相場の“いま”と“今後”を占っていきましょう。 ※この記事は、FX攻略.com2018年1月号の記事を転載・再編集したものです パラジウムとは まず、パラジウムって何?という方もいらっしゃるでしょうから、簡単に説明しますと、金・銀・プラチナと同様に貴金属と呼ばれ、その主な用途はガソリン車の自動車触媒で、総需要の約7割を占めています。その他には、電子材料、歯科用材、宝飾品用材などの用途に使われます。主産地は南アフリカとロシアで、この二国で生産の約8割を占めます。 19年連続で供給不足 南アフリカ、ロシア共に政情不安の時期があった上、ロシアは経済制裁の影響もあり、供給量はなかなか増加しません。その一方で1990年代後半から、中国やインドといった国々で急激なモータリゼーションが進んだことで需給はひっ迫し、何と19年連続で実需が生産…
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    2018年3月12日
    再び活発化の兆しを見せる金相場[佐藤りゅうじ]
    株式市場が好調の中金価格にも変化あり 2017年は株式市場の上昇が目立った一年でした。この原稿を書いている時点で年初来リターンをみると、ダウ平均株価は19.20%、日経平均株価が17.98%の上昇となっています。 ※この記事は、FX攻略.com2018年2月号の記事を転載・再編集したものです 今年の株価指数の値動きをみると、欧米のそれは年初からしっかりと推移し、春には多少緩んだものの、その後は再び地合いを引き締め、史上最高値更新という文字が幾度となく踊りました。一方、日経平均株価を含め日本の株価指数は夏の終わりごろから、この流れに追随し始め、9月以降の上昇が目立っています。そんな中、ドル建ての金価格が再び動き出しそうな気配が漂っています。今回は、金にスポットを当てていきたいと思います。 チャート①を見ると分かる通り、今年のドル建て金価格は株式市場と同様に年初から堅調となりました。年初は1150ドル前後で取引が始まり、4月17日には1295ドルまで上昇。その後、1200ドル前半〜1300ドル手前でのレンジ取引を経て、9月8日には1356ドルまで上昇しました。年初から15%以上の上昇となり…
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    2018年2月14日
    荒れるゴム相場[佐藤りゅうじ]
    乱高下が続く天然ゴム価格 7月号で「伸縮激しいゴム相場の世界」と題し、天然ゴムの先物市場について述べました。その後もゴム相場の値動きは荒く、プライスリーダーである上海ゴム市場は値崩れを起こしています。これを受けて、東京ゴムも軟化しています。ただ今回の値動きには、ファンダメンタルズ要因はほとんど関係ありません。やや仕手化しているゴム相場に、今回はスポットを当ててみたいと思います。 天然ゴム先物市場といっても、値動きが頭に浮かぶ方は少数派でしょうから、まずはここ一年の値動きを確認してみましょう。チャート①の東京ゴム先限の週足チャート(呼び値1キログラム)をご覧ください。まず昨年2016年11月から今年2017年1月までの急騰が目につきます。11月は183.0円で始まっているので、1月31日の高値366.7円というのは2倍超です。 この急騰の背景には、産地の洪水による供給懸念に加え、当時、共産党大会を翌年に控えた中国が公共事業を増やすとの見方がありました。実際、2016年10月の中国製造業PMIは、中国建設ブームとなった2014年7月以来の高水準となっていました。また、中国政府が小型自動車の…
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    2018年2月3日
    銅の反騰は本物か?[佐藤りゅうじ]
    銅がなぜ景気のバロメーターか 今年の5月以降、「景気のバロメーター」とされる銅が、再び騰勢を強めています。世界的に景気の減速感が強まりつつある中、銅価格の上昇には違和感があります。中国需要の拡大が背景にあるとの見方もありますが、今回の反騰は本物なのか、考えてみたいと思います。 現状、日本から銅に直接投資するのはCFDくらいしかなく、あまりなじみのない商品といえます。銅の商品特性について簡単に述べると、銅は耐腐食性、導電性、熱伝導性、殺菌性、加工性などに優れているため、電線・電子機器のパーツをはじめ、さまざまな用途で使われ、産業全体を支える存在であるといっても過言ではありません。よって銅需要は、住宅、公共インフラ、製造業の実態を映し出します。その一方で供給が安定しているため、需要の増減に対して銅価格は比較的素直に反応します。これが、銅が景気のバロメーターといわれる所以です。  銅価格の推移 さて、注目の銅価格ですが、指標価格となるのはロンドン金属取引所(LME)に上場されている銅3か月物になります。銅3か月物のチャート(チャート①)を見ると、昨年11月に5000ドル付近から6000ドル台…