※この記事は、FX攻略.com2016年12月号の記事を転載・再編集したものです
相場のテーマを考えよう
前回から引き続き、2016年の残りの相場をいかに戦っていくかを解説していきます。
【トラッキングトレード入門 連載記事】
第1回 暴落時は相場追尾型のトラッキングトレードで稼ぐ![斉藤学]
第2回 テクニカル分析の組み合わせでトレンド察知![斉藤学]
第3回 ファンダメンタルズ分析で相場を見極めトラッキングトレードで追尾[斉藤学]
第4回 要人発言やイベントに注目し、トレンドをつかむ![斉藤学]
第5回 トラッキングトレードが注目される理由[斉藤学]
第6回 2016年後半の相場もトラッキングトレードでチャンスを逃さない![斉藤学]
もちろん、チャートでトレンドを分析する方法もありますが、最も効果的なのは、今後の重要イベントのスケジュールを押さえておくことです。なぜなら、中・長期的な見通しを立てることで相場の方向性が分かりますし、その中で相場に追尾してくれるFXブロードネットのトラッキングトレードで運用していけば多くの利益を得られるからです。
さらに、その期間内でマーケットに大きな影響を与える「テーマ」を考えてみるのも有効です。今年であれば、前半は「英国の欧州連合(EU)離脱」、後半は「米利上げの有無」が重大テーマになります。そして、これらのテーマからポンドとドルのボラティリティが高まることも分かります。
そうなると、これから注目するべきことは米利上げとドルの値動きになりますが、米利上げの可能性に関しては、CMEが提供している Fed Watch で利上げ確率が何%あるかを確認することができます。
米利上げの有無に注目
例えば、この原稿を書いている2016年9月中旬時点では、9月の利上げが12.0%、11月が18.3%、12月が39.1%となっています。そして、イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長の記者会見が、9月と12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に行われることを考えると、12月に利上げが行われる可能性はまだ残っています。
このことから、年後半にかけ良好な米雇用統計や米経済指標が続いたときは、米利上げが連想されてドル高の地合いになりやすいことが分かり、「米ドル/円」のロングや「ユーロ/米ドル」のショートが戦略として候補に上がることになります。
イエレンFRB議長は、単月の結果に影響されないと発言しているので、米雇用統計であれば今後2〜3か月分はチェックする必要があるものの、それで12月利上げの予想はかなり正確にできるようになると思います。
ただし、米利上げ後に株式市場が大幅安となった場合、リスク回避の円買いが強まることになるため、流れが変わってしまった場合はすぐにトラッキングトレードを止められるようにしておいた方が良いでしょう。
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日銀による追加緩和の有無
アベノミクス以降、日銀は2回の追加緩和を行い、今年に入ってはマイナス金利の導入と上場投資信託(ETF)の増額を決定しました。しかし、日銀の期待するような効果は出ておらず、為替は次第に円高方向へ振れてきています。
このような中、黒田日銀総裁が9月20、21日の金融政策決定会合で「総括的な検証」を行いました。マイナス金利0.1%は据え置き、10年物国債金利が0%程度で推移するよう修正することなどを発表、マーケットはこれをひとまず好感したようです。(原稿執筆時点/2016年9月21日)
しかし、日銀が動きを見せるたびにマーケットは大きく動いているので、トラッキングトレードで中長期的な運用を目指すのであれば、年8回開催される日銀会合のうち、注目度の高い会合がある場合は結果を見極めてから稼働させた方が無難でしょう。
米利上げであれば、イエレンFRB議長や連銀総裁がそれとなく利上げをほのめかす発言を行って投資家に事前準備の時間を与えてくれるのですが、日銀の場合はサプライズを狙っているためそうもいきません。事前に何のそぶりも見せず突然追加緩和を行うのが常態化しているので、マーケット的にはインパクトがあるものの、海外を中心に一部批判の声も出ています。
「日銀が予想外の時期に予想外の緩和策を打ち出すとの見方が広まり、金融政策運営に対する信認の低下にもつながっている」(2016年6月23日 日銀 木内登英審議委員)
株式市場の動向
為替と株式市場は連動性が高く、相関関係は強いです。株高になると為替は円安へ振れ、株安になると円高に振れやすくなるので、余裕があればFXブロードネットのトラッキングトレードを設定する際に株式市場の動向も確認しておきましょう。
今年に入り、米国株の上昇トレンドは7年目に突入していますが、その主な理由は好調な企業決算と自社株買いです。しかし、直近の米主要企業の業績は前期比でマイナスとなっており、今後も株高の流れが続くかは疑問です。
前期比マイナス決算を受けても、市場予想よりも良いことが好感され、米国株は史上最高値を更新し続けていますが、これは「元の予想を低くしておき、結果がそれよりも良いことで株価を上昇させるという演出」によるものです。チャイナショックやギリシャショックのような実体経済に影響を及ぼす悪材料が出た場合は、「演出分」はたちまちなくなってしまうため要注意です。
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金や原油などの商品市場
為替は、金や原油など商品市場の影響も受けます。ドルが上がると金が売られ、金が買われるとドルが売られるという負相関になっている他、原油相場もドルと負相関になることがあります。逆に、豪ドルやカナダドルのような資源国通貨は、原油価格と正の相関になりやすいです。
とはいえ、商品相場が為替へ及ぼす影響は株式市場に比べると小さく、特に相関関係なく動くことも多いのも事実です。しかし、米雇用統計や利上げなど重要イベント時にはそれなりに相関を見せるので、時間があるときはチェックしてみると良いでしょう。
※この記事は、FX攻略.com2016年12月号の記事を転載・再編集したものです
※この記事に記載されている情報は原稿執筆時のものであり、現在のものとは異なる場合があります
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約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |