トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
ファンダメンタル、テクニカルの両面で上昇モメンタム
昨日は米ISM非製造業景況指数が予想を上回ったほか、米中通商合意への期待からS&P、ナスダック、NYダウと米主要3指数は連日史上最高値付近で推移するなどマーケットはリスクオンです。ドル円も109円台を回復しており、チャートを見てもドル円は終値ベースで200日移動平均線の差し掛かる109.02円を上抜けるなどファンダメンタル、テクニカルの両面で上昇モメンタムとなっています。
米中貿易協議は合意間近?
米中貿易協議では幾度となく梯子は外されていますが、関連ヘッドラインを見る限り、進展していることは間違いなさそうです。米中貿易協議のバロメーターとなる人民元相場を見ても中国政府は米中の緊張が高まった8月には1ドル7元を超える元安誘導をしてきましたが、本日人民元のオフショアレートを見ると1ドル6元台まで元高が戻ってきており、人民元の値動きを見ても米中貿易協議が合意に近づいていると考えることができます。また、あしもとの米指標は好結果が続いていることもあってドル円のスイングであればコアポジションはロングでついていくのが基本スタンスとなります。
短期的には反落狙いのショートも
テクニカル面では短期的な上値のターゲットは今年8月と10月の高値である109.30円付近になります。同水準を明確に上抜けてくるようであれば、そこから上にはこれといったレジスタンスがないのでロスカットを巻き込みながら一気に110円の大台が見えてきそうです。ただ、109.30円付近では上値が重く、上抜けるにはさらなる燃料投下が必要となります。短期トレードであれば同水準をバックに反落狙いのショートも戦略としては悪くはありません。
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