FXにおいて時間的な要素を重要視しているという川崎ドルえもんさん。本企画はそんなドルえもんさんに統計的なアプローチから具体的なトレード戦略を教えていただきます。
6月の為替市場はドル売りになるのか
今回は6月の相場の時間的な傾向を解説していきます。
まずは表①を見てください。これは、各通貨ペアの6月の月足を2000年から集計したデータです。ドルスイスフランの欄を見ると、陽線になった回数が5回、陰線になった回数が15回となっています。確率にすると陰線確率が75%になります。このことから、6月はドル安もしくはスイスフラン高の傾向があるといえます。
しかし、それだけではどちらの傾向が強いのか分かりませんので、その他のドルとスイスフランに関する通貨ペアも見る必要があります。そこで再度表①を見てください。ポンドドルの陽線回数が13回、豪ドル米ドルの陽線回数が14回、米ドルカナダドルの陰線回数が13回と、ほとんどのドルストレート通貨ペアでわずかにドル安の傾向が出ています。したがって、6月はドルスイスフランを中心にドル安の傾向がわずかにあるといえそうです。
29日からの週はユーロスイスフランの陽線確率が80%!
今度は週足の統計を見てみましょう。表②は6月の豪ドルに関する通貨ペアの週足統計データになります。見てみると、6月8日からの週の陽線確率が豪ドル米ドルでは73%と高く、ユーロ豪ドルでは23%と低くなっています。ユーロ豪ドルの陽線確率が低いということは、豪ドル側が決済通貨になるので豪ドルが買われやすいということです。このことから、6月8日からの週は豪ドルが買われやすい傾向にあるといえるでしょう。
続いて表③を見てください。これはNZドルに関する通貨ペアの週足統計データになります。見てみると、6月8日からの週のNZドル米ドルの陽線確率が80%、NZドル円が70%となっています。このことから、6月8日からの週はNZドルが買われやすい傾向にあるといえます。
次に表④ですが、こちらはポンドに関する通貨ペアの週足統計データになります。見てみると、15日からの週の陽線確率がポンドドル・ポンド円共に77%と高くなっています。このことから、15日からの週はポンドが買われやすい傾向があるといえます。
そして表⑤を見てください。こちらはユーロに関する通貨ペアの週足統計データです。29日からの週を見ると、ユーロ円が70%、ユーロポンドが73%、ユーロスイスフランが80%と高くなっています。このことから、29日からの週はユーロが買われやすい傾向にあるといえるでしょう。
ドル円の日足統計
最後にドル円の日足統計を見てみましょう。表⑥を見ると、6月2日、16日、25日の加重平均の確率が低くなっています。この確率が低い=陰線になりやすいということなので、該当日は陰線傾向が強いということになります。特に16日は10年~19年の陽線確率が0%となっているので、過去10年間一度も陽線がついていないということになります。
反対に陽線確率が高い日は6月4日で、加重平均確率が76%となっています。冒頭で6月はドル安の傾向があると紹介しましたが、ここに記載した週足と日足の統計データを見比べると、月初めから中旬にかけてドル安の傾向が出ています。このことから、6月のドル売り傾向は月の前半に起こりやすいといえるでしょう。
※この記事は、FX攻略.com2020年7月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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