トレイダーズ証券の井口喜雄による【Dealer’sEYE】をお届けします。
米大統領選のTV討論会はバイデン候補優勢
先ほど終了した米大統領選のTV討論会ですが、ほぼ両者の罵りあいで終わりましたが、個人的にはややバイデン氏が優勢に感じました。
トランプ大統領はバイデン氏の悪口に終始したほか、相手の討論中に何度も割り込むなど、落ち着きが感じられない印象を受けました(バイデン氏も相手の話は聞いていませんでしたが、、、)。一方でバイデン氏は認知症など健康状態に不安があるといわれていましたが、しっかりと準備をしていたようで、特別立ち振る舞いなど気になるところはありませんでした。
討論会終了後はリスクオフの流れとなっていることから、マーケットもバイデン候補有利と判断したのかもしれません。
※バイデン氏は格差解消の観点から増税を掲げていますのでマーケットフレンドリーではありません。リスクオフに向かいやすくなります。
ドル円は方向感が出にくいか
ドル円は相変わらず動きがなかなか出てきません。104円台前半がサポートされ上昇してきたものの、105円後半では足踏み状態となっています。106円に乗せられないようだとやはり104円から106円のレンジ内でやっていくしかなさそうです。
方向感に強いアイデアはありませんが、本日のTV討論会を背景にバイデン候補優勢から株価に調整が入る可能性や、世界的にみて日本のコロナ感染者数がまだコントロールできていることを考えるとやや円が買われやすい展開を想定しています。
ブレグジットも最終局面
また、ブレグジットも最終局面を迎えています。ジョンソン英首相が自ら設定したFTAの期限は来月の10月15日となっており、時間はあまり残されていません。そうした中、英EU交渉の第9弾がスタートしており、最終的には双方にとって大きな打撃になる「合意なき離脱」は回避するだろうとの楽観的な声が聞こえてきます。
しかし、ここから先の交渉決裂は「合意なき離脱」に直結するだけに油断は禁物です。コメント1つで流れが変わるヘッドライン相場なので、どちらか一方に偏ったポジションは避けたほうがよさそうです。
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