ファンダメンタルズ分析手法

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    2020年5月28日
    商品相場から見る新型コロナウイルス[佐藤りゅうじ]
    新型肺炎の影響  新型コロナウイルスが年初から猛威を振るっています。厚生労働省によると、2月23日現在、国内感染者は132名(患者113名、無症状病原体保有者16名、陽性確定3名)だそうです。感染経路が不明のケースも見られるようになっています。中国では、感染拡大ペースは減速してきたとの話も聞かれますが、日本での感染拡大はこれからのようです。今回は、商品相場から見えるコロナウイルスの災禍とお金の流れについて見てみたいと思います。 金(ゴールド)が上伸  まずは、チャート①をご覧ください。これは主要商品、主要株価指数、米10年債の年初から2月21日までの騰落率(終値ベース)を示したものです。年初から比べて上昇しているものが、ドル建て金(ゴールド)、米10年債(利回り低下、価格は上昇)、S&P500、ダウ平均株価です。一方、下落しているものは日経平均株価、シカゴ大豆、LME銅、そしてNY原油となっています。  特に金の上昇が目立っています。年初から8.33%の上昇となっており、価格的には1517ドルから1648ドル(日中足)まで水準を引き上げました。これは、2013年2月以来、7年ぶりの高値…
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    欧州ファンダメンタルズ入門|第7回 欧州中央銀行について[松崎美子]
    2020年5月24日
    欧州ファンダメンタルズ入門|第7回 欧州中央銀行について[松崎美子]
    金融政策における枠組みの見直し  2020年の欧州中央銀行(ECB)は大きく変わります。一つは、金融政策決定における枠組みそのもの。もう一つは、6名の専務理事たちの顔ぶれです。  米連邦準備制度理事会(FRB)に続き、ECBも金融政策決定における枠組みの見直しに入りました。2019年最後の記者会見でラガルド総裁は、2020年1月から見直しを始め、できる限り年末に完了したいと語っています。  どうして米欧共に、このタイミングで見直しに踏み切ったのか? ECBが最後に見直しを行ったのは2003年です。それ以降、グローバル化やデジタル化などにより世界情勢や経済構造そのものが変化しました。  ECBの責務は、「物価安定の維持」です。それを測る物差しとして、「中期的なインフレの上昇率が2%未満だが2%近く」という定義があります。しかし、ユーロ圏のインフレ率と期待インフレ率は共に長期にわたり下振れしており、いくら政策金利を下げても、実質金利の水準(名目金利から期待インフレ率を引いたもの)が十分に下がりません(図①)。こうなると一体、何のための緩和なのか、分からなくなってしまいます。これと同じ現象が…
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    陽和ななみと一人前のトレーダーを目指す!ななみんと学ぶFX 第5回 ファンダメンタルズ分析の基礎⑤
    2020年5月21日
    陽和ななみと一人前のトレーダーを目指す!ななみんと学ぶFX|第5回 ファンダメンタルズ分析の基礎⑤
    FX女優である陽和ななみさんがトレード成績向上を目指してFXのスペシャリスト山中康司さんからFXで利益を出すために必要な全てを皆さんと共に学んでいきます。今回もファンダメンタルズ分析の基礎について教えていただきます。 債券と株式の関係 陽和 この連載では山中先生にFXのいろはを教わっています。今回のテーマは「株式市場や商品市場などの周辺市場」です。山中先生よろしくお願いします。 山中 まずは株式市場についてです(画像①)。株式市場といえば、証券取引所でいろいろな株が売買されているので非常になじみがあります。そして、株価の中でも流動性が高く時価総額が大きい日経平均やNYダウ、ドイツのDAXといった各国の代表的な株価指数が重要になります。株式や債券投資ではよくポートフォリオ、分散投資という言葉を聞きます。 陽和 資産を株だけに投資していると、株価が暴落したときに大きな損失を被ってしまうので、いろいろな金融商品に分けて投資することで自分の資産を守ることですね。 山中 そうです。「卵は一つのカゴに盛るな」という格言があります。要するに、投資先を一つに集中させないことです。  例えば、国内の商品…
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    2020年5月9日
    陽和ななみと一人前のトレーダーを目指す!ななみんと学ぶFX 第4回 ファンダメンタルズ分析の基礎④
    FX女優である陽和ななみさんがトレード成績向上を目指してFXのスペシャリスト山中康司さんからFXで利益を出すために必要な全てを皆さんと共に学んでいきます。今回もファンダメンタルズ分析の基礎について教えていただきます。 金利市場と景気循環の関係 陽和 今回も山中先生にFXのファンダメンタルズについて教えていただきます。今回のテーマは「金利」です。よろしくお願いします。 山中 為替市場に最も影響力が大きく重要なものが、金利市場になります。金利は大きく分けて二つあります。一つは短期金利で、もう一つが長期金利です(画像①)。一般的に短期金利は一年まで、一年以上を長期金利と言います。  短期金利の中で最も代表的なものが政策金利です。日本ではずっとマイナス金利が続いていますし、米国などは一時期と比較して政策金利が引き締められています。いわゆる市場の金利をどの程度誘導するかの目標値として政策金利が注目されています。  短期金利は政策金利以外にも1か月や3か月、6か月物の金利もあります。他にはスワップ金利があります。 陽和 スワップ金利は、FXでもおなじみですね。 山中 それと重要なのが、短期金利から…
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    2020年5月8日
    欧州ファンダメンタルズ入門|第6回 英国中央銀行の仕組み[松崎美子]
    ポンド円の取引高が昨年比で約22%増加  英国の欧州連合(EU)離脱に絡む一連の動きを受け、今年に入りポンド関連通貨ペアのボラティリティが上がっています。そして、外国為替専門シンクタンクの外為どっとコム総合研究所が、年に1回発行する「外為白書」によると、今年のポンド円取引高は昨年比約22%の増加となっています。これは、日本の個人投資家の間でもポンド関連通貨ペアの取引が活発になっている証拠です。  しかし、自称ポンド専門のトレーダーの間でも、英国中央銀行(以下、英中銀)について、よく知っている人は少ないでしょう。そこで、今回は英中銀の金融政策決定について説明したいと思います。 インフレーション・ターゲット制を導入  英中銀が導入したインフレ・ターゲットは、前年比でインフレ上昇率が2%となっており、上下±1%のバンドが設定されています。ターゲットの設定主体は財務相で、現在のターゲットは2003年に設定されました。設定主体が財務相ということから、英中銀はインフレ・ターゲットを守り、物価安定の維持を心がけながらも、政府の経済政策を同時にサポートすることが最も重要な役割であるといえます(図①)。…
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    欧州ファンダメンタルズ入門|第5回 予習をすることの重要性![松崎美子]
    2020年5月7日
    欧州ファンダメンタルズ入門|第5回 予習をすることの重要性![松崎美子]
    FXでは金融政策を知ることが重要!  金融政策とは、中央銀行が決定権を持つ金融面からの経済サポートです。そして、世界中の中央銀行は「物価安定の維持」という責務を背負い運営されています。  欧州と英国それぞれの中央銀行の仕組みや運営方法については次回以降に説明しますが、今回は金融政策についてざっくりとした認識を持っていただけるよう、記事にまとめてみました。まずはインフレ・ターゲットと金融政策理事会について説明します。 ●インフレ・ターゲット(インフレ目標)  具体的に、中央銀行はどのようにして、物価を安定させるのでしょうか? 答えは、「インフレ・ターゲット」(インフレ目標)の設定です。インフレが進み過ぎたり、デフレが深刻にならないよう、政策金利というツールの調整をしながら、中央銀行は金利の決定を行います。 ●金融政策理事会  中央銀行は定期的に政策金利を決定するための会合を開き、それを「金融政策理事会」(以下、理事会)と呼びます。その中でも為替市場に大きな影響を与えるのは、マーケットの取引高が高い米国(ドル)、ユーロ圏(ユーロ)、日本(円)、そして英国(ポンド)の理事会であることは疑いの…
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    2020年5月5日
    パラジウム異次元へ[佐藤りゅうじ]
    短期的には上昇の最終局面入りか  パラジウムの爆騰が止まりません。今年に入ってわずか10営業日超ですが、年初から既に26%上昇しています。ドル建て現物価格は一時2543ドルまで上昇し、先物の貴金属市場(金、銀、プラチナ、パラジウム)では、史上最高値をつけています。2020年1月号では、長期的に2000ドルを目指すと書きましたが、まさか4月号の執筆時点で2500ドルを超えるとは予想していませんでした。今回は、爆謄を続けるパラジウムの現状、そして今後の動きを考えていきましょう。  まず、チャート①をご覧ください。今年1月からのパラジウムの価格上昇のすさまじさがご理解いただけると思います。昨年12月31日以降、1月17日まで陰線はありません。昨年末は1942ドルだったものが、1月17日には2543ドルまで水準を引き上げました。約31%の上昇です。今年に入ってからの値幅を見ると、一日の平均が75ドル、特に1月16日は113ドル、17日は220ドルと歴史的な上昇を演じました。  これほどの爆謄となると、ファンダメンタルズうんぬんの話だけではありません。今年に入り、とりわけ1月13日以降に起きてい…
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    2020年5月3日
    TANSTAAFL(タンスターフル)[森晃]
     年初めから、学会のためサンディエゴに出かけた。とても気候が良く、すがすがしくて爽やかなので、カリフォルニアは大好きである。たくさんのヨットが停泊しているのを眺め、太平洋に思いをはせるのも一考である(画像①)。  さて、読者の皆さまは「ノー・フリーランチ定理」をご存じであろうか。おそらく、この言葉を一度は耳にしたことがあるであろう。まず、この言葉の由来を簡単に説明しよう。昔、米国のある酒場で「飲みに来たら、昼食は無料で振る舞う」という宣伝が行われ、その宣伝を見た客は昼食が無料なのは良いということで足しげく通った。しかしながら、実際は昼食代が酒代に上乗せされており、客は何も知らずに昼食代を支払っていたという話である。「無料の昼食などない(There Ain’t No Such Thing As A Free Lunch)」の頭文字を取って、“TANSTAAFL”(タンスターフル)という略語として米国では知られている。  この「そんなうまい話はない」という格言は、1966年にロバート・A・ハインラインのSF小説『月は無慈悲な夜の女王(The Moon is a Harsh Mistress…
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    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第3回[YEN蔵]
    2020年5月1日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第3回[YEN蔵]
    世界の新興国で金融緩和が続く  前回も書きましたが、現在のマーケットは世界中の中央銀行による金融緩和でジャブジャブに溢れたマネーが行き場を失い、それが金融市場に流れて株価を押し上げています。米中の通商協議が続いていたことで(1月15日の署名で第1段階の合意がなされました)、世界中の企業、特に大企業製造業は設備投資を控えており、資金が最初は債券に、次に株式に向かって昨年秋からの株高を演出しました。  2019年には、欧州中央銀行(ECB)が9月に、米連邦準備制度理事会(FRB)が10月に金融緩和を行い、そこでいったん緩和を休止しています。しかし、FRBは2019年10月15日から毎月600億ドルの短期国債の買い入れを開始しており、これがQE4(量的緩和第4弾)ではないかといわれるほど金融市場に影響を与えている可能性があります。この短期国債の買い入れは、少なくとも2020年4~6月期までは続けるとしています。このことも前回触れています。  一方で、世界中の新興国では2019年10月以降も緩和が続いています。例えば、ロシアは10月25日に7%から6.5%に、12月13日に6.5%から6.25…
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    欧州ファンダメンタルズ入門|第4回 英国の注目経済指標[松崎美子]
    2020年4月30日
    欧州ファンダメンタルズ入門|第4回 英国の注目経済指標[松崎美子]
    EU離脱を受け注目指標が変化  今回は英国を取り上げようと思います。繰り返しになりますが、どの国でも注目指標を探すには、その市場の現状を踏まえることが大切です。英国に関しては、2016年6月に行われた欧州連合(EU)離脱の有無を問う国民投票で「離脱」となったことを受け、注目される指標も若干変わってきました(表①)。 ●国内総生産(GDP) 図① 出典:英国統計局  図①は2019年第2四半期までのGDPチャート(前期比)ですが、欧州や英国では前期比の数字がメインに発表されます。2019年7月末にボリス・ジョンソン政権が誕生し、10月31日に合意なき離脱となるリスクが濃厚になりました。これを嫌気した企業投資や個人消費の低迷が重しとなり、7年ぶりにマイナス成長へ転じています。 ●消費者物価指数(CPI)とコア・インフレ  英国の中央銀行であるイングランド銀行(BOE)の金融政策の責務は、「物価安定の維持」であり、インフレ・ターゲット制を採用しています。その定義は、「前年比でインフレ上昇率が2%」となっており、財務相が決定権を持っています。BOEのインフレ・ターゲットと欧州中央銀行(ECB)…
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