松崎美子

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    2014年10月21日
    ここからの「ユーロ/米ドル」見通し[松崎美子]
    先週のコラム記事でも指摘しましたが、今夏から加速度をつけて上昇していたドルが、ここにきて若干の軌道修正を迫られています。最近のドル高相場に対する発言内容をみますと、米政府は一貫して≪ドル高容認姿勢≫であるのに対し、先日発表された9月分FOMC議事録では、FRB理事達が最近のドル高に警戒感を示していることがわかりました。 それに加え、セントルイス連銀のブラード総裁は先週、インフレ期待値が低下してきていることを受け、「FOMC(連邦公開市場委員会)はQE策(債券購入プログラム)の終了を延期するなど検討すべきだ」という見解を発表し、マーケットは驚きの色を隠せませんでした。しかし、その後発言したフィッシャーFRB副議長や、ローゼングレン・ボストン連銀総裁は、「QEの終了は妥当」と全く正反対の発言したため、果たして来週10月28/29日に開催されるFOMCで、予定通りテーパリング終了が発表されるのかについて、不透明感が高まっています。 ユーロ実効レート 「ユーロ/米ドル」の見通しを語る前に、ユーロという通貨が、どのように変化してきたのか調べてみたいと思います。 長期的価値 1999年にユーロが誕…
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    2014年9月1日
    「ユーロ/スイスフラン」攻略法[松崎美子]
    とうとう9月に入りました。私は為替だけでなく、株価指数の取引をするため、1年のうちで最も株価が落ち込みやすい9月は、非常に神経を使います。最近になって、著名なヘッジファンド・マネージャー:ソロスさんが、米株式指数S&P500のプット・オプションを大量に保有していると報道されましたが、ソロスさんは個別株は相当ロングになっているので、株価指数のプット(売りの権利を保有する)オプションは、あくまでも個別株のヘッジという位置づけであると考えられます。ですので、それぞれの報道を表面的に鵜呑みしないよう、気をつけています。 マーケットの安全性のバロメーター「ユーロ/スイス」 最近FXを始められたばかりの個人投資家さんにとって、「ユーロ/スイス」という通貨はあまり馴染みがないかもしれませんね。しかし、長年為替の世界に従事している私にとっては、朝起きて一番最初にプライスをチェックするほどの最重要通貨ペアです。理由はたくさんありますが、特に「有事のスイス」「安全資産(セーフヘブン)のスイス」として有名であるため、この通貨が強くなっている場合は、何かが起きている、または起きようとしているので要注意…
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    2014年6月11日
    マイナス金利の弊害[松崎美子]
    欧州中央銀行(ECB)は6月の金融政策理事会で、主要国の中央銀行としては初めて、マイナス金利の導入に踏み切りました。 ECBの決定内容 1.政策金利カット ・限界貸出金利 0.75% ⇒ 0.4% ・レフィ金利 0.25% ⇒ 0.15% ・デポジット金利 0% ⇒ −0.1% この決定により、コリドー幅(限界貸出金利−デポジット金利の差)が縮小し、EONIA (ユーロ圏無担保翌日物平均金利) の上限も低くなり、ますます市場金利の安定が意図される結果となった。 データ: ECB・EBFそれぞれのホームページ 2.条件付きLTRO(TLTRO)の導入 4,000億ユーロの流動性供給に繋がる。 3.SMP不胎化の停止 1,645億ユーロの流動性供給に繋がる。 4.固定金利オペの延長 5.QE導入に向けた準備 ユーロ周縁国の長期金利、大幅に低下 ECBがマイナス金利導入を発表した瞬間こそ、ユーロは少し売られたものの、1.35台を割ることなく、一気に1.37台目前まで約200ポイント値を戻しました。主要国初のマイナス金利導入はマーケットに100%織り込み済みであったため、最後の砦である【量的緩…
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    2014年4月2日
    欧州中銀理事会に向けて[松崎美子]
    木曜日の欧州中央銀行(ECB)金融政策理事会とドラギ総裁定例記者会見について、まとめてみたいと思います。 ECB理事会とドラギ総裁記者会見 3月の理事会では、ウクライナ情勢の悪化を受け、ロシアからのエネルギー供給に頼る欧州の景気減速懸念と、相変わらず1%を下回るディス・インフレの影響を受け、ECBのマイナス金利導入予想が高まりました。しかしECBは全てを据え置き決定。 今月の理事会では、3月ほどマイナス金利導入予想は高まっておりませんが、今週月曜日に発表された3月分消費者物価指数(HICP)速報値が、予想の+0.6%を下回り+0.5%という4年ぶりの低レベルまで落ちてしまったことがきっかけとなり、「今度こそは、マイナス金利導入か?」という議論が出始めています。 とりあえず、現在のユーロを取り巻く環境を調べるため、いくつかのチャートを自分で作成してみました。左側に並べた5つのチャートは、《マイナス金利も含めた追加緩和策導入》をサポートする内容のもの、右側の3つのチャートは、《今月も据え置き》と思わせるものです。 追加緩和導入か? 消費者物価指数(HICP) 3月分速報値は+0.5%となり…