松崎美子

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    2015年1月15日
    【徹底解説】イタリア大統領選挙[松崎美子]
    ギリシャに続き、今度はイタリア!! 欧州連合(EU)では、加盟国が持ち回りで、半年間に渡り議長国を勤めます。昨年後半の議長国はイタリア。そのイタリアが、今年1月13日で議長国の任務を終了しました。翌日、1月14日早朝、ナポリターノ大統領が正式に辞任発表したことを受け、ギリシャに続き、今度はイタリアで大統領選が始まります。ここでは、イタリア大統領選について、知っている限りのことを書いてみたいと思います。 イタリア大統領選の仕組み まず最初に、イタリアの大統領はどのようにして選ばれるのか?それについて説明しましょう。 ・投票資格は、議会の上下両院議員に加え、各州代表者3名(ヴァッレ・ダオスタ州のみ1名)の合計:1,009人に与えられる ・第1回目から3回目までは、議決定数は、合計人数の3分の2(673票)以上が必要 ・第4回目からは、過半数(505票)以上となる ・秘密投票であるため、議長の前に設置された投票箱に自分の手で投票用紙を入れる ・投票順序は慣習に基づき、上院⇒下院⇒州代表の順 つまり、ギリシャの時のように、投票回数に制限がありません。とにかく過半数に達するまで、延々と投票が続き…
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    2015年1月7日
    「ユーロ安相場」に考える「スイス・フラン」取引を解説[松崎美子]
    私のスイス・フラン取引の考え方 皆様、新年明けましておめでとうございます。本年も一緒にマーケットについて、勉強していきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 2014年のマーケット・テーマが「円売り」だったとすると、今年は「ユーロ売り」が主役に躍り出てきたと言えるでしょう。早ければ1月22日に実施される今年最初の欧州中銀(ECB)理事会で、国債購入を含んだ量的緩和策(QE)が発表される可能性も出てきており、全く余談を許さない状況となっています。しかし、私はこの「ユーロ安」という相場を考えるとき、必ずスイス・フランをセットとして考えています。本日のコラムでは、日本ではあまり取引回数が多くない≪ドル/スイス≫、私はどういう風に取引しているのか?について、書いてみましょう。 ユーロ/スイス フロアー制を徹底的に使いこなす 昨年ユーロ/スイスについて、このコラムでも記事を書きましたが、スイス国立銀行(中銀)は、2011年9月に、スイス高回避の目的で、対ユーロでのスイス・フランの上限(フロアー)を、1.2000に設定しました。 このニュースは、日本の個人投資家さんの間でも、よく知られている…
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    2014年12月16日
    ギリシャ総選挙の仕組みと為替への影響[松崎美子]
    ギリシャ前倒し総選挙、1回目投票迫る! 日本では衆議院総選挙が無事終了しましたが、私が住むヨーロッパのギリシャでは、現サマラス政権が、政治生命を賭けた大統領選挙を前倒し実施すると発表しました。本来であれば、アイルランドやポルトガルに続き、EU/IMF/ECBからの金融支援から卒業し、自力で財政運営をする時期に来ていたギリシャ。 しかし、これ以上の緊縮財政策の導入に首を縦に振らない野党側の反対に押し切られた現政権は、今年12月31日の支援終了に向けた財政政策内容の合意にたどり着けませんでした。それを受け、これ以上の財政の空白はユーロ圏での存続に危険信号を灯すと判断したサマラス首相は、来年2月に予定されていた大統領選挙を前倒しすることに決めたのです。 政局不安を受けた金融市場 突然の大統領選決定を受け、先週のギリシャ金融市場は大幅安となっています。 ギリシャ総合株式指数は、20.18%のマイナス、国債市場からも資金の流出が続いています。このチャートは、ギリシャ中銀ホームページから数字を取り、自分で作成した【3年と10年物国債の利回り】です。ホームページには12月8日までの数字しか載っていな…
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    2014年12月8日
    日本の格下げリスク[松崎美子]
    悪い円安になるきっかけ 先週のマーケットは、木曜日に欧州中銀(ECB)理事会とドラギ総裁記者会見が、そして翌日金曜日には毎月恒例のアメリカの雇用統計が発表されました。特に雇用統計での雇用者数の増加幅は、予想を大きく上回る、久しぶりの30万人台となり、ドル円はあれよあれよという間に121円台まで急騰し、高値引けしています。国策相場と言われて久しいドル円と日経平均株価相場ですが、10月中旬につけた安値: 105円台から、わずか2ヶ月の間に既に16円を超える円安が目の前で起きており、日本経済がこのスピードについていけるのか、心配です。 先週の本当の主役:日本の格下げ 雇用統計は特にイベント性に富んでおりましたが、先週のマーケットの出来事で、私の心を一番痛めたのは、≪日本の格下げ≫のニュースでした。念のために繰り返しお伝えしますと、格付け大手:ムーディーズは、12月1日に日本の格付けをAa3から1ノッチ格下げし、A1としました。見通しは、「安定的」です。 日銀は金融緩和策の一環として、大量の長期国債を買い入れており、10月31日にはそれまで年50兆円だった買い入れペースを年80兆円に拡大してい…
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    2014年12月2日
    欧州中銀(ECB)理事会に向けて[松崎美子]
    この週末には、「スイス国立銀行(中央銀行、SNB) の金準備積み増しを義務付ける提案」に対する国民投票がスイスで実施され、否決されました。それを受け、月曜日のアジア時間は、金価格が急落しました。先週開催されたOPEC総会では、減産合意がならず、結果として原油価格が5年来の安値を更新。年末に向けて、いきなり≪商品市場の崩れ相場≫の到来です。 この商品価格の下落は、ドル高・株安(石油関連会社の株価下落)・長期金利安を招いただけでなく、資源通貨、とくに、ロシア・ルーブルに対して、’メルトダウン’という言葉がぴったりするような急落を引き起こしています。原油価格安は、見方を変えれば【減税】と同じ効果があるため、私達消費者にとっては、嬉しい現象ですが、国を司る方々や中央銀行にとっては、【デフレの根源】となるため、戦々恐々としている筈です。 来年は、米国と英国で利上げが実施される可能性が指摘されていますが、この商品価格安が低インフレを加速するようであれば、利上げ期待が後退し、通貨安に繋がる恐れがあるかもしれません。 さて、本日はデフレ懸念が一番高いユーロ圏の中銀:ECB理事会とドラギ総裁記者会見につ…
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    2014年11月12日
    スイスでの国民投票の話題[松崎美子]
    今週に入ってから、とくに、マーケットで目につく話題としては、スイスの国民投票に関するものと、日本の早期解散総選挙の噂です。 今年は私が住む英国でも、スコットランド独立に関する国民投票が実施され、マーケットが神経質に動きました。今回のスイスの国民投票は、もっともっと、直接的に為替マーケットに影響を与えるため、本日はこれについてお伝えしたいと思います。 スイスの国民投票 スイスは他国と比較すると、国民投票が実施される頻度が高いことで有名です。そして、今月30日に予定されている国民投票は、為替市場に直接的な影響が及ぶことになるため、私達もしっかり内容を把握しておく必要があります。 国民投票内容 ・実施日: 2014年11月30日(日曜日) ・投票内容:スイス国立銀行(中央銀行、SNB)の金準備積み増しを義務付ける提案 ・国民投票実施までの道のり: 金準備積み増し法案がスイス議会で否決されたことを受け、スイス国民党が、10万人以上の国民の署名を集め、国民投票実施にこぎつけた ・可決とみなされる条件:投票者の半数以上のYESに加え、スイス26州の半数以上がYESとならなければいけない ・金の保有…
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    2014年11月5日
    黒田バズーカ砲の評価[松崎美子]
    先週私たちは、2つの大きなできごとに遭遇しました。ひとつは、米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催され、予定通りに量的緩和策第3弾(QE3)を終了したことです。そのときに公開された声明文のなかでは、フォワードガイダンス内容の文言をそのまま据え置くことにより、≪株価に対する優しい配慮≫を、そして、雇用に対する文言を強化することにより、≪強いドルをサポートすること≫に成功しています。 そして、そのわずか35時間後に日銀・黒田総裁が、追加緩和策の発表という予想外の行動に打ってでたのです。 緩和政策からの出口戦略を鮮明にしたアメリカ、それに対して、異例なタイミングでさらなる緩和策の導入に踏み切った日本。タイミングがタイミングだっただけに、マーケットではドル買い/円売りが炸裂し、日経平均株価も週明け4日には、7年ぶりに1万7000円台を回復しました。 GPIFの投資配分変更と抱き合わせでの発表 米国のQE終了決定から35時間後に発表というタイミングにも驚きましたが、それ以上に「絶妙だな!」と感じたのは、GPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)の年金資金運用配分変更のニュースと抱き合わせで発表さ…
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    2014年10月28日
    ドル高、短期的な調整相場か?[松崎美子]
    豪ドル・ユーロの動き 最近の原油価格の下落を受け、原油の産地であるロシアやカナダの通貨売りが加速してきました。しかし、資源国通貨の代表とも言えるオーストラリア・ドル(AUD) は、堅調に推移しています。 資源国といっても、AUDの場合は原油よりも鉄鉱石などの産出国であるため、単純にルーブルやカナダ・ドルと比較することには無理があるのかもしれません。 今度はヨーロッパに目を移しますと、今週日曜日に、欧州中銀(ECB)は、欧州の銀行130行に対して行ったストレステスト/AQR(資産評価審査)の結果を発表。最終的には、不合格銀行数は25行に及び、総額で250億ユーロの資金不足が発覚しました。 ただし、そのうち12行は、すでに150億ユーロ規模の不足額の調達を終了。不合格銀行のなかでも一番成績の悪かった伊Monte Dei Paschi銀行の株価は、27日(月)に20%下落した時点で取引停止となり、イタリア証券委員会は「27・28日の2日間に限定し≪同行の空売り禁止令≫を発動する」事態となりました。 しかし、肝心のユーロは、下落するどころか、米国の経済指標が予想より弱かったことなどが理由で、対…
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    2014年10月21日
    ここからの「ユーロ/米ドル」見通し[松崎美子]
    先週のコラム記事でも指摘しましたが、今夏から加速度をつけて上昇していたドルが、ここにきて若干の軌道修正を迫られています。最近のドル高相場に対する発言内容をみますと、米政府は一貫して≪ドル高容認姿勢≫であるのに対し、先日発表された9月分FOMC議事録では、FRB理事達が最近のドル高に警戒感を示していることがわかりました。 それに加え、セントルイス連銀のブラード総裁は先週、インフレ期待値が低下してきていることを受け、「FOMC(連邦公開市場委員会)はQE策(債券購入プログラム)の終了を延期するなど検討すべきだ」という見解を発表し、マーケットは驚きの色を隠せませんでした。しかし、その後発言したフィッシャーFRB副議長や、ローゼングレン・ボストン連銀総裁は、「QEの終了は妥当」と全く正反対の発言したため、果たして来週10月28/29日に開催されるFOMCで、予定通りテーパリング終了が発表されるのかについて、不透明感が高まっています。 ユーロ実効レート 「ユーロ/米ドル」の見通しを語る前に、ユーロという通貨が、どのように変化してきたのか調べてみたいと思います。 長期的価値 1999年にユーロが誕…
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    2014年9月1日
    「ユーロ/スイスフラン」攻略法[松崎美子]
    とうとう9月に入りました。私は為替だけでなく、株価指数の取引をするため、1年のうちで最も株価が落ち込みやすい9月は、非常に神経を使います。最近になって、著名なヘッジファンド・マネージャー:ソロスさんが、米株式指数S&P500のプット・オプションを大量に保有していると報道されましたが、ソロスさんは個別株は相当ロングになっているので、株価指数のプット(売りの権利を保有する)オプションは、あくまでも個別株のヘッジという位置づけであると考えられます。ですので、それぞれの報道を表面的に鵜呑みしないよう、気をつけています。 マーケットの安全性のバロメーター「ユーロ/スイス」 最近FXを始められたばかりの個人投資家さんにとって、「ユーロ/スイス」という通貨はあまり馴染みがないかもしれませんね。しかし、長年為替の世界に従事している私にとっては、朝起きて一番最初にプライスをチェックするほどの最重要通貨ペアです。理由はたくさんありますが、特に「有事のスイス」「安全資産(セーフヘブン)のスイス」として有名であるため、この通貨が強くなっている場合は、何かが起きている、または起きようとしているので要注意…