YEN蔵

  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第9回[YEN蔵]
    2020年11月24日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第9回[YEN蔵]
    日本はどうやって外貨を稼いでいるか  私のようなおじさん世代は、社会科の授業で「日本は貿易立国で、原材料を輸入し製品を作って海外に輸出して外貨を稼いでいます」と習いました。たぶん今の教科書はそういうふうには書かれていないと思います。日本の貿易の体系は昔とはだいぶ変わってしまったようです。それでは、日本はどのようにして海外から外貨を稼いでいるのでしょうか。今月はその辺りを研究していきましょう。  外国との取引を行うマクロ経済では国際収支という概念があり、これは企業の財務諸表と同じように複式簿記の方法で一国が海外と行った結果の収支を計算するものです。国際収支統計は2014年1月から改定されて経常収支、金融収支、資本移転等収支の3本立てから成り立っています。 経常収支って何?  経常収支は一番有名なので、ご存じの方も多いかもしれません。日本と海外との取引を語る場合は、この経常収支が真っ先に出てくることが多いです。経常収支は貿易・サービス収支、第一次所得収支、第二次所得収支の三つの項目からなっています。この中で割合が大きいのは、貿易・サービス収支と第一次所得収支です。物の輸出と輸入の差が貿易収…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第8回[YEN蔵]
    2020年10月14日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第8回[YEN蔵]
    ハードデータとソフトデータ  経済指標には、「ハードデータ」と「ソフトデータ」があります。ハードデータというのは、具体的な数値の発表があるもので、生産や雇用など実際の経済活動の結果を示す過去の数値の総称となっています。  ハードデータの中で代表的な指標といえば、国内総生産(GDP)です。GDPは国内の生産活動によって新たに生み出された付加価値を表したものです。その他、小売売上高、雇用統計、住宅着工件数、貿易収支、物価指標などもハードデータに含まれます。ある意味、実績の数字で、経済の成績表みたいなものです。発表される数字は過去のものになりますから、遅行指標です。  一方、ソフトデータは具体的な経済の数値というよりも、企業や消費者の心理的な状況を調査した数字といえます。ソフトデータは景況感や見通しなどのアンケート調査を中心とした数字で構成されており、最近マーケットが注目しているデータです。  ソフトデータは景況感指数、購買担当者景気指数(PMI)、日銀短観、消費者信頼感指数などの指標があります。ソフトデータはもともと速報性があるため、マーケットの先行きを予想する上で注目されていた指標でした…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第7回[YEN蔵]
    2020年8月29日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第7回[YEN蔵]
    過去最大になった雇用の落ち込み  新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、世界的に経済の落ち込みが大きくなっています。経済の減速が起こると雇用情勢が悪化するのは必ず起こることですが、今回の雇用情勢の落ち込みが過去のリセッション時と比較して際立っているのは、そのスピードの早さです。  世界各国が同じような状況になっているのですが、まずは米国の雇用統計を見てみましょう。5月8日に発表された4月の米雇用統計では、失業率が14.7%となりました。3月6日に発表された史上最低水準の3.5%からわずか2か月で急速に上昇しました。3.5%という失業率は1969年の3.4%以来の歴史的な低水準でした。それが4月3日に4.4%に上昇し、今回14.7%となりました(図①)。  これはリーマンショック時の10%、1982年の10.8%を超えるひどい数値です。リーマンショック時は2007年5月に4.4%まで低下した失業率が徐々に上昇していき、リーマン・ブラザーズが破綻した2008年9月には6.1%に。失業率がピークとなったのは2009年10月でした。リーマン・ブラザーズ破綻から1年が過ぎてから失業率はピークの1…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第6回[YEN蔵]
    2020年8月9日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第6回[YEN蔵]
    市場は悲観から楽観に  2020年3月の市場は非常に高いボラティリティで、大きな変動となりました。ドル円は月間では0.46%の下落(オープンからクローズまで)でしたが、高値と安値では9.75%の変動でした。  対ドルで一番変動の大きかった(高値~安値)通貨は豪ドルの18%で、その他ではNZドル15.67%、ポンド13.95%などが大きく変動。対円では豪ドルが16.54%、NZドルが12.69%、ポンドが10.94%の変動幅となりました。意外に動いていないユーロドルは7.8%で、ユーロ円は4.21%。ドルの強さを示すドルインデックスは0.85%の上昇、変動幅は8.5%です。  各国で新型コロナウイルスの感染拡大が進み、そこからロックダウンなどの経済活動の停滞が始まりました。経済が大きく減速したことは、3月の経済指標で確認できます。経済が減速することは当然予想されており、先進国の中央銀行のほとんどが0%近辺まで金利を引き下げた上で強力なQE(資産買い入れ)と短期金融市場での大量の資金供給を行いました。そのことに関しては前号までに書きましたので、確認していただければと思います。  金融市場は…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)第5回[YEN蔵]
    2020年7月3日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)第5回[YEN蔵]
    コロナショックによりボラティリティが急騰  新型コロナウイルスの感染拡大が加速し、マーケットはまれに見るボラティリティ(変動率)の高さで変動しています。今の変動率の高さを見ると、本誌が皆さんの手にわたるころは相当大きく変動しているかもしれませんが、とりあえず3月19日(編集部注:2020年)までの為替相場の動きを追ってみましょう。 ドル円は2月20日:112.20円→3月9日:101.20円→3月19日:110.70円 ユーロドルは2月20日:1.0778ドル→3月9日:1.1495ドル→3月19日:1.0655ドル ポンドドルは2月28日:1.2725ドル→3月9日:1.3200ドル→3月18日:1.1450ドル 豪ドル米ドルは2月28日:0.6435ドル→3月9日:0.6685ドル→3月19日:0.5510ドル  こうやって見ると、日時に多少の違いがあっても2月20~28日にドルの高値、3月9日にドルの安値、3月19日にドルの高値となってドルが高い状態が続いています。結果的に、欧米の感染拡大の初期にはドル売りとなりましたが、感染拡大が広まると共にドルが上昇していきました。  これま…
  • 詳細へ
    現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談|ゲスト YEN蔵 後編[トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄]
    2020年6月8日
    現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談|ゲスト YEN蔵 後編[トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄]
    【前編はこちら】 ・現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談|ゲスト YEN蔵 前編[トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄] クロス円以外での取引も視野に入れる 井口 ご自身のトレード手法について可能な範囲で教えてください。 YEN蔵 最近だと、4時間足の移動平均線とかRSIを使っています。 井口 4時間足はローソク足で見ているんですか? YEN蔵 ローソク足で見て、4時間足と移動平均線でトレンドができたときにその方向に入ります。4時間足で100pipsくらいのトレンドが出るのを見計らって、移動平均線で優位性が生まれたときが狙い目です。また、RSIは6とか7の期間が短いものを使って、ダイバージェンスが起きているところを探し、4時間足が移動平均線の上に来たら買いでエントリーする感じです。 井口 トレンドを取りに行くということですね。流行りのスキャルピングはしますか? YEN蔵 スキャルピングはやらないですね。 井口 市場別にどの時間帯が取引しやすいなどはありますか? YEN蔵 ずっとチャートに張りついているわけではなく、トレンドが出たところを取りに行くので特…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第4回[YEN蔵]
    2020年6月3日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)第4回[YEN蔵]
    新型コロナウイルス感染拡大でリスク回避の動きが加速  2020年2月の最終週は、新型コロナウイルスの感染拡大が東アジアにとどまらず世界各国に広がりました。とりわけイタリアでの感染拡大は欧州への感染リスクを高め、このことが市場に大きな影響を与えました。今回の動きには、目に見えないウイルス感染に対する恐怖心があるのかと思います。この辺りは、東日本大震災による原発危機のときの動きが参考になるかもしれません。  年初まで市場のテーマとなったのは米中通商問題と、中東での米国とイランの対立でした。このときは、何か悪いニュースが出ても短期で下落が終了して株式市場が反発。為替も比較的安定して推移する期間が続きました。  米中通商問題は、今から思えば予想が比較的可能なリスクでした。トランプ大統領がツイートで何をつぶやくか分からないといったリスクはありましたが、関税の有無によってその後の経済活動への影響を予測することは簡単とはいえないまでも、予想の範囲を絞ることはできました。  一方で今回の新型コロナウイルスは、まず感染の拡大がいつ止まるかということの予想が難しくなっています。次に、感染拡大が終息したとし…
  • 詳細へ
    現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談|ゲスト YEN蔵 前編[トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄]
    2020年5月16日
    現役為替ディーラーが、話題のアノ人と語り尽くす Trader’s対談|ゲスト YEN蔵 前編[トレイダーズ証券みんなのFX 井口喜雄]
    機関投資家の時代から個人投資家の時代へ 井口 外資系銀行で20年にわたって為替のディーラーとしてご活躍してきたYEN蔵さんですが、当時の為替相場はどうでした? YEN蔵 1980年代から2000年代前半までは為替に限らず、市場全体が金融機関主流の時代だったので、その時代の相場に携わっていたことはラッキーでした。今は各証券会社がものすごく安いコストで通貨ペアを提供していますし、マーケット情報も無料で発信しているので、金融機関中心から個人投資家の時代になっています。個人投資家に「安いんだからもっと取引しろよ」くらいはいってもいいと思いますよ(笑) 井口 ドル円のスプレッドの主流がついに0.2銭になりました。それについてはどうお考えですか? YEN蔵 為替レートはデフレになっていくと値動きが小さくなり、投資家も証券会社も利益を得ることができなくなります。ほどほどに動いて、フラッシュ・クラッシュがない穏やかな相場がお互いに一番メリットがありますよ。 井口 おっしゃる通りです。一日に100~200pipsくらいボラティリティがある相場に戻ってほしいと思っています。 YEN蔵 1990年代はドル円…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第3回[YEN蔵]
    2020年5月1日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)第3回[YEN蔵]
    世界の新興国で金融緩和が続く  前回も書きましたが、現在のマーケットは世界中の中央銀行による金融緩和でジャブジャブに溢れたマネーが行き場を失い、それが金融市場に流れて株価を押し上げています。米中の通商協議が続いていたことで(1月15日の署名で第1段階の合意がなされました)、世界中の企業、特に大企業製造業は設備投資を控えており、資金が最初は債券に、次に株式に向かって昨年秋からの株高を演出しました。  2019年には、欧州中央銀行(ECB)が9月に、米連邦準備制度理事会(FRB)が10月に金融緩和を行い、そこでいったん緩和を休止しています。しかし、FRBは2019年10月15日から毎月600億ドルの短期国債の買い入れを開始しており、これがQE4(量的緩和第4弾)ではないかといわれるほど金融市場に影響を与えている可能性があります。この短期国債の買い入れは、少なくとも2020年4~6月期までは続けるとしています。このことも前回触れています。  一方で、世界中の新興国では2019年10月以降も緩和が続いています。例えば、ロシアは10月25日に7%から6.5%に、12月13日に6.5%から6.25…
  • 詳細へ
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)|第2回[YEN蔵]
    2020年4月5日
    金融リテラシーが身につく YEN蔵の投資大学(アカデミア)第2回[YEN蔵]
    中央銀行が燃料供給しトランプ大統領が点火  前回から始まった連載ですが、前半は最近のマーケットに関しての雑感、後半は皆さまのトレードに役立つマーケットを勝ち抜くためのノウハウを書いています。  さて、最近のマーケットは材料がたくさんある中で、ドル円もユーロドルも動かない状況が続いています。ここまでの流れをおさらいしてみましょう。  まずは2019年9月に欧州中央銀行(ECB)がマーケットの期待以上の金融緩和を行いましたが、緩和打ち止め感からユーロドルはむしろ反発しました。その後は10月に米連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げがありましたが、これも予想通りの展開になりました。そして、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は予防的な利下げの打ち止めを示唆、FOMCも金融緩和はいったん休止としました。  ここまでは既に書いたように中央銀行の金融政策が市場のテーマになっており、前回のノウハウの部分でも解説しました。  世界の2大中央銀行の金融緩和は終了し、リスク選好の動きもここで終了かと思われました。しかし、実はそこから市場はリスク選好の動きを強めて株高が続いています。  中央銀行の金融…