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一目均衡表入門|第12回 週間実線のB、Yと仲値線[監修:細田哲生(三世一目山人)]

※この記事は、FX攻略.com2017年4月号の記事を転載・再編集したものです(文=蛯沢路彦・編集部)

【一目均衡表入門 連載記事】
第1回 一目均衡表の原点[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第2回 三波動と時間関係①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第3回 三波動と時間関係②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第4回 三波動と時間関係、値段関係から分かること[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第5回 転換線と基準線①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第6回 転換線と基準線②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第7回 転換線と基準線③[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第8回 先行スパンと遅行スパン①[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第9回 先行スパンと遅行スパン②[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第10回 準備構成の「型」と9週足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第11回 9週足と9か月足[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第12回 週間実線のB、Yと仲値線[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第13回 B、Yの活用方法[監修:細田哲生(三世一目山人)]
第14回 『一目均衡表』原著の内容[監修:細田哲生(三世一目山人)]

一目均衡表の著作権は株式会社経済変動総研が有し、原著の出版販売をしています。原著のご購入については一目均衡表公式ホームページをご覧ください。

サービス|一目均衡表公式ホームページ|株式会社 経済変動総研

週間編の考え方

前回は『一目均衡表週間編』で解説されている9週足について取り上げました。「9」という基本数値の期間をまとめ、その現在性の推移を可視化した9週足は、いわば一目均衡表を簡略化したものなのです。

ところで、一目山人は週間編について、次のように述べています。

「一目均衡表とその完結編は、『広』であります。それに対して週間均衡表其他は『略』であります。広は、学問的に、本質的に極めて大切なものであり、これの研究が根本的に大事でありますが、略は、実践的に、刹那的に、非常に便利なものであり、いかに多忙な人でも、これを利用することが出来るのであります」(※1)

一目山人『一目均衡表 週間編』(株式会社経済変動総研、9頁(※1))

要するに『一目均衡表』『完結編』の研究が大事で、その上で『週間編』が活用できるということ。お手軽そうな9週足の考え方だけを抜き出して、単一で用いてはいけないと戒めているのです。

さて、今回は週間実線B、Yという考え方について見ていきます。これは下図に示したように週足の現れ方(並び方)を指し、いわばもみ合い放れの定型を単純化したものだといえます。

これらで相場の方向性を推し量り、補足的に9週足や仲値線(後述)を活用するというのが、『週間編』の要諦です。

放れを示唆する週間実線B、Y

放れの現れ方の典型的パターン

週間実線B、Yは、もみ合い放れの際に出現しやすいという性質があります。そのことは、上の「米ドル/円」週足チャートではっきりと分かります。ちなみに過去3本(週)の低迷を1本で抜けるBの動きは、日足でいうと20日前後のもみ合いから1本で放れた姿になります。

週間実線、9週足で仲値線を確認


 仲値線は、ローソク足(と仲値線)の安値同士、高値同士の半値を、ローソク足の間に作成する考え方。こちらでもB、Yの確認をします。なお、週間実線の研究を深めれば、こちらの仲値線は必要性がなくなるとのことです。

上図に示したのは、仲値線(なかねせん)の考え方です。これはローソク足の間に作成するもので、ローソク足では捉えづらい、高値と安値の動きを追いかけられます。

先に解説した週間実線のB、Yの補助として、こちらの仲値線のB、Yも活用します。さらに、9週足にも仲値線を作成し、同じく補助に役立てます。要するに、「週間実線」「週間実線の仲値線」「9週足」「9週足の仲値線」を、総合的に判断しようというわけです。

さて、基礎となるのは週間実線のB、Yです。このBやYが現れたとき、どう判断すべきか? 過去の低迷が長いほど直ちに続伸することはなく、一応の警戒を必要とし、第二のB(またはY)を待ってから狙います。なお、週間実線の仲値線は、週間実線よりもB、Yの出現が早く、回数も多いのが特徴です。これら週間実線と、週間実線の仲値線によるB、Yは、おおむね相場の出発時に出現しやすいといえます。

9週足のB、Yは出現しやすいため、どんな場所で出現したかが問題になります。相場の出発時に出現すれば、その理由をさらに強めるものと判断できます。そうではなく、中段もみ合いで出現すれば、基本数値と照らして判断する必要があります。

チャート上でB、Yを確認

トランプラリー出発前にB、Y

上の両チャートは、2016年の下落基調が6月のブレグジットからもみ合いとなり、そして10月からトランプラリーで上昇した様子を表すローソク足と9週足、それぞれに仲値線を書き入れたものです。トランプラリーの出発点で、BやYが出現していることが分かります。

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一目均衡表 豆知識

原著の概要

『一目均衡表』(通称、第一巻)は一目均衡表の転換線、基準線、先行スパン、遅行スパンについて、『〜完結編』は三波動の考え方について、『〜週間編』は9週足の考え方について、記しています。

均衡表の並び順

I波動が上昇し続けると仮定した場合、遅行スパン>相場実線>転換線>基準線>先行スパン上限>先行スパン下限の順。逆に下降し続ける場合は、遅行スパン<相場実線<転換線<基準線<先行スパン下限<先行スパン上限という順の位置関係になります。

基本数値

「9」「26」を”絶対数”とし、その組み合わせから得られる数値が「基本数値」。転換線と基準線の算出、先行スパンと遅行スパンのずらしにこれらの数値が用いられています。9,17,26,33,42,51,65,76,83,97,101,129,(100+基本数値)…など。

※この記事は、FX攻略.com2017年4月号の記事を転載・再編集したものです(文=蛯沢路彦・編集部)

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一目均衡表入門|第13回 B、Yの活用方法[監修:細田哲生(三世一目山人)]

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