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米国早期利上げ観測背景にドル全面高が始まった可能性[雨夜恒一郎]

先週は、米国第2四半期GDP・速報値が前期比年率+4.0%と予想(+3.0%)を上回ったことをきっかけにドルが全面高となり、「米ドル/円」は103.09円と4月以来の高値を示現した。

金曜日に発表された7月の雇用統計が、失業率6.2%、NFP(非農業部門雇用者数)+20.9万人と予想(6.1%、+23.0万人)ほど強くなかったことから102.35円付近まで反落したものの、この水準では買い遅れていた向きの押し目買いが入り102.60円付近へ持ち直して越週となった。

NFPは上振れ期待が先行していた分やや肩透かしとなったが、5月分と6月分が計1.5万人上方修正されていることを勘案すると決して悪い数字ではない。

2月以来6カ月連続で20万人を突破しており、安定的な雇用増が続いているといえる。失業率は上昇したが、労働参加率が62.9%と前回から0.1%改善しており、これまで就労をあきらめていた人々が求職活動を再開した結果と見ることもできる。

平均時給は前月比では1セントの伸びにとどまったが、前年同月比では2.0%の上昇だ。FRBの早期利上げを促すほど強くはないかもしれないが、利上げをいつまでも先送りできるほど弱い数字でもない。

イエレンFRB議長は7月15日の議会証言で、「労働市場が予想以上に早期に改善すれば、早期の利上げも可能」と、条件付きながら早期利上げの可能性に言及した。またFOMCは先週発表した声明で、「インフレは幾分目標に接近。2%以下で推移する可能性は幾分縮小した」と指摘した。

今後経済活動が活発化し、雇用市場のたるみが改善されていくにつれ、賃金上昇圧力が高まり、インフレは目標の2%を超えていく可能性が高い。ひところの「来年も利上げはない」との見方は影をひそめ、「最初の利上げは来年7-9月」との観測が強まってきた。

ドルの総合的な価値を示す「ドル・インデックス」は81台半ばと昨年9月以来の高値へ上昇し、ドルの価値の裏返しである金相場は1300ドルを割り込み下落が加速した。

米国の金融政策の正常化期待を背景に、ドルの信認が回復しつつあるのだ。昨年12月のテーパリング(QE縮小)開始前の「ドル全面高・金相場下落」の再現である。

さて、下のチャートを見てほしい。「米ドル/円」の保合いは2011年の底入れ以来今回で4回目だが、過去3回はいずれも6カ月で終了し、そのあと大きく円安・ドル高に振れている。

その値幅は平均すると13円以上だ。今回も6カ月の長い保合いを経て上抜けしたとすれば、計算上110円以上に達してもおかしくはない。今年最大の書き入れ時に備える必要がありそうだ。


「米ドル/円」週足 (出所:Net Dania)

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