FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2017年10月30日号
先週のドル円相場
先週のドル円相場は、衆院選挙で与党が議席の3分の2を超える大勝を収めたことを受けて株高・円安の流れでスタートし114円を突破。次期FRB議長候補としてタカ派のテイラー氏が有力と報じられたことや、米第3四半期GDP速報値が+3.0%と予想の+2.6%を上回ったこともあり、一時114.45円と7月11日以来の高値を示現した。しかしブルームバーグが関係者の話として「トランプ大統領が次期FRB議長にパウエル氏指名に傾いている」と報じたことをきっかけにドルが売り戻され113.65円まで急反落した。
今週最大の注目材料は?
今週の最大の注目材料はやはりFRB議長人事であろう。トランプ大統領のアジア歴訪前、つまり今週中には発表される見通しだ。市場の短期的な反応は「タカ派のテイラー氏ならドル買い、パウエル氏ならドル売り」となっている。しかしパウエル氏は決してハト派ではなく、バランスを重んじる中道派であることに留意する必要がある。また議長がパウエル氏なら副議長はテイラー氏が指名される可能性が高く、どちらに転んでもイエレン議長時代よりハト派色が強くなることはなさそうだ。したがって「テイラー氏ならドル買い、パウエル氏ならドルが下がったところを買い場探し」というスタンスで臨めばいいだろう。
金曜日には米10月の雇用統計が発表される。現時点での非農業部門雇用者数(NFP)の予想コンセンサスは+31万人となっているが、ハリケーンの影響で3.3万人減となった前回9月の反動があるので評価しづらいところだ。前回4.2%と16年ぶりの水準へ低下した失業率や、年率+2.9%と高い伸びを示した平均時給がさらに改善するかどうかが注目ポイントとなるだろう。いずれにせよ、労働市場の逼迫が続き賃金が上昇し始めているという構図に変わりはなく、FRBの利上げ判断が揺らぐことはないだろう。強い数字なら素直にドル買い、弱い数字でもドルの下落余地は限定的と考えている。
そして今週はユーロドルの動向も注視したい。スペインではカタルーニャ自治州が一方的に独立を宣言し、ラホイ・スペイン首相は同州議会を解散し、自治権停止を決定した。これを受けてユーロドルは1.15ドル台と7月以来の安値をつけている。先週はECB理事会が資産購入の減額を発表したにもかかわらずユーロが売られており、地合の悪さが際立っている。ユーロドルの日足チャートを見ると、1.17ドル前後のネックラインを切って綺麗なヘッドアンドショルダーを描いており、大天井形成・下落トレンド入りが濃厚な形状となっている。ユーロドルの下落はドルインデックスを押し上げ、ひいてはドル円にもサポート要因となることが多い。
今週もドル高の流れに変化はなく、重要レジスタンスである114.50円を突破していく可能性が高いと見ている。強気スタンス・押し目買いスタンスを継続したい。
ユーロドル日足 これだけ綺麗なヘッドアンドショルダーはめったにない 出所:NetDania
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