FXはゼロサムゲームであり、利益を得る人がいる反面、損失を被る人もいることで成り立っています。では、成功するトレーダーと失敗するトレーダーの違いは、どこにあるのでしょうか？ 不動修太郎さんから、これまでに出会ってきた、成功する人・失敗する人の特徴を教えてもらいます。
※この記事は、FX攻略.com2018年2月号の記事を転載・再編集したものです
FXで失敗してしまう人には共通点がいくつもある
FXの初心者だったころの私を含め、為替投資で安定して利益が出せず失敗してしまう人は、投資の準備が不十分なままいきなりFXを始めたケースが多いです。FXにおける勉強や努力は量ではなく、質と順番が大切です。
また損切りをしない、あるいは1ポジションあたりの損失額が大きく、為替が思わぬ方向に動いたために損失が大きくなって失敗するケースも多いです。そのため失敗する人はやがてFX口座の資金がなくなり、手元の資金も底をつき、FXを止めざるを得なくなります。
FXで失敗する人は売買のルールがあやふやで勘に頼った判断をする場合も多く、その場その場での値ごろ感で売買をしてしまいがちです。テクニカルの知識が不十分なままあれこれと多くのテクニカルを使うと、どれも中途半端になってしまい、なかなか安定して勝てません。
さらに失敗する人たちに共通しているのは、FXで手軽に確実に勝てる手法、つまり必勝法があると信じてしまい、それを追い求めているということでしょう。たまたまある手法で利益を上げると、その方法だけでいつまでも勝ち続けられるものと考える傾向があります。そのため急激な円高になるなど為替相場が変化すると負けてしまいます。
FXでは、相場の流れに合わせて自分の売買ルールを修正しないと勝ち続けることができません。にもかかわらず、失敗する人は負けて損失を出してもその原因が分からないので、そのまま負け続けてしまうのです。
FXで成功するにはどうすべきか
FXにはこれさえ知っていれば必ず勝てるという安易な必勝法はありませんが、前項で書いた失敗する多くの原因を避けることがFXで勝つための近道となります。そして正しい順序で努力を重ね、FXに取り組めば良いのです。
まず、FXの勉強としてFX攻略.com本誌と公式サイトに加え、FX業者のホームページ、メルマガを読みましょう。さらに入門書を2、3冊ほど買い、基本的な売買ルールと用語を覚えてください。
次にデモトレードか少額での取引を始めます。その際、手元の余裕資金を全て一つのFX口座に入金するのではなく、複数の口座に分けるか、手元に資金を残しましょう。そうすれば万が一、一つの口座での売買に失敗しても手元にFXの資金が残ります。
取引に関しては、まずは売買のポジションを小さくし、必ず損切りを入れます。そして1回の売買の損失を5000円未満に抑え、ストレスなく売買経験を積みましょう。FXで1か月に3万円を確実に稼ぎ続けることができたら、ポジションを大きくして着実に利益を増やすという順序が大切です。
最初から多くのテクニカルを使うのではなく、2、3種類のテクニカルをじっくりと使いこなしてください。チャート①は、2017年4月以降のドル円日足の値動きに25日移動平均線を重ね合わせたチャートです。チャートの上に、移動平均線が右肩上がりで価格が上昇すると予想される期間を青い矢印で、逆に移動平均線が右肩下がりで価格が下落すると予想される期間を赤い矢印で記しました。移動平均線による予想と実際の値動きの天井・底を見比べてください。移動平均線による予想が実際の相場よりも遅れている期間がありますね。
さて、次に移動平均線の期間を10日にしたチャート②を見てください。移動平均線の予想は実際の相場とほぼ合っています。ですから今年の相場では、チャート②の期間10日の設定の方が利益を大きく伸ばせる可能性が高いことが分かります。今後も同じような相場が続くならば、チャート②の設定で売買する方が良いでしょう。このように相場に合わせてテクニカルのパラメーターを調整し、勝率を上げることが成功する秘訣です。
成功し続けるためには自分でよく考えること
投資評論家や経済専門家の意見に耳を傾けるのは良いのですが、それらの意見を「うのみ」にせず、自分自身でよく考えて投資判断できるのが成功する人の特徴です。将来の為替相場を常に正しく予想することはできません。相場の予想が外れて損失を出してしまったときに、なぜその予想が外れたのかの原因を突き詰め、自身の売買ルールを修正し続けましょう。そのような努力を続ける人が、FXで成功する人です。
※この記事は、FX攻略.com2018年2月号の記事を転載・再編集したものです
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| スプレッド | FX取引における取引コスト。狭いほうが望ましい。 |
|---|---|
| 約定力 | 狙った価格で注文が通りやすいかどうか。 |
| スワップポイント | 高水準かどうか。高金利通貨の取り扱いの数。 |
| 取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
| 取引ツール | 提供されるPC･スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
| シストレ･自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
| サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
| 教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
| キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |
