勝ち組トレーダー思考に切り替えよ![大橋ひろこ]

勝ち残り続けているトレーダー100人に聞けば、100人が「資金管理」が最も大事で「ストップロスは必ず置く」と答えます。ところが、これがなかなかできないもの。

ストップ注文で損切りが確定した後、結局、また戻ってしまって、利益が手にできたのに……という経験を何度も繰り返すことで、損したのはストップ注文を置いたせいだと考えてしまったり、ポジションを取ってもストップに引っかかってばかりで、「ストップロス貧乏」になってしまい、資金がどんどん減ってしまうのが嫌だという心理が働いたりするからですが、それはストップを置かなくても、資金がどんどんなくなる人のトレード思考です。

要するに、エントリーポイントが悪い。ストップを置かなければ助かったという相場は、「たまたま」そうだっただけで、たいていはストップのおかげで助けられているのです。どうしても損失となった悔しさばかりが記憶に残っていきがちですが、助けられたことは印象に浅いものなのです。

また、ストップロス貧乏となって、投資資金がどんどん減ってしまう、という悩みも解りますが、それが当然のことなのです。どんな商売でも、利益を計上しようと思うなら、先行投資が必要ですね。元手ゼロで大きな利益を手にすることは不可能ですよね。損切りして損失を出す、というのも、同じように考えれば、利益を手にするための先行投資、コストだと考えます。リスクを取るからこそリターンがあるわけですが、ストップ注文でそのリスク(コスト)を限定させて、チャンスを待つということなのです。 10戦10勝のトレードなぞできるわけがありません。

3勝7敗でも勝ち組でいられるのが、勝ち組のトレード。7敗のコストがストップ注文のお蔭で極めて限定的なのです。そして、3勝の利益はできるだけ伸ばすという思考。損切りができないというのは、ただで(リスクを負わず)利益を手にしたいという、初心者が陥りやすい夢物語から抜けられないということなのだ、ということに気づきましょう。リターンを得るための先行投資は、どんな世界でも必要なのですから。

ロスカット注文を置かずに勝ち続けたとしても、あるとき、その利益をすべて飛ばしてしまうことが起こります。リーマン級の急落は100年に1度だから大丈夫、だとされていても、震災で急落するような事態はいつ何どき襲ってくるかわからないリスクです。どれほどの利益を手にしていても、一夜にしてすべてを失う可能性があるのが相場の世界。だからこそ、必ずロスカット注文を置くことを自分に義務づけて、相場と対峙しなくてはならないのです。(月刊FX攻略.com 2013年6月号掲載)

大橋ひろこの写真

大橋ひろこ(おおはしひろこ)

フリーアナウンサー。ラジオNIKKEIでレギュラー番組を務める他、レイモンド・メリマン氏のフォーキャスト特番も長く担当している。YMTVキャスターやWEBセミナーなどFX取引関連の番組に数多く出演。人気ランキング上位のブログ「ひろこのボラタイルな日々」では自身のFX取引の詳細を赤裸々に公開している。

公式サイト:ひろこの“ボラタイル”な日々

Twitter:https://twitter.com/hirokoFR