雨夜恒一郎

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    2018年7月2日
    貿易戦争よりファンダメンタルズ!米国雇用統計がドル買いを正当化するか?[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年7月2日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、109円台前半から110.94円までじり高の展開。貿易戦争に対する過度の不安が緩和され、株式市場も下げ渋ったことから、ドル円も買い戻しが優勢となった。先週の当コラムでは、「貿易戦争はあくまでノイズに過ぎず、中長期的にはやはりファンダメンタルズが相場動向の指針となる」としたうえで、ドルの押し目買いを推奨したが、おおむねその予想に整合的な動きとなった。 予定調和の貿易戦争 中国に対する対米投資制限や、カナダ・EUなどの対米報復関税発動など、貿易摩擦に関する話題には事欠かないが、為替市場の関心は次第にこの分野から離れつつある。7月6日には米中がお互いに追加関税を発動する予定だが、市場では「すでに水面下での交渉が進展中で、7月6日には落としどころを見つけて決着がつく」との見方が支配的だ。中国は経済が減速し、太客である米国と正面から貿易戦争をする余裕はないし、トランプ大統領も有権者受けを狙った中国叩きはしても、本気で貿易戦争を仕掛けて中間選挙前に株価を急落させるリスクは取らないだろう。予定調…
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    2018年6月25日
    貿易戦争はノイズに過ぎない?[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年6月25日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、トランプ大統領が2000億ドル規模の中国製品に対して10%の追加関税を課すと警告したことを受けてドル売りが強まり、一時109.55円まで下落した。その後パウエルFRB議長がECBフォーラムで、「米国経済は非常に良好、インフレもFRBの目標である2%に近づいた」、「緩やかな利上げ継続の根拠が強い」などとさらなる利上げを示唆したことから、110.76円まで反発。しかしEUなども巻き込んだ貿易戦争への懸念がくすぶる中ドル買いも続かず、110.00円付近へ収束した。 今週は方向感がつかみづらい時間帯が続く 今週は注目すべきイベントや経済指標が乏しいうえ、サッカー・ワールドカップ1次リーグが佳境を迎える中で、市場参加者の取り組み意欲も低下し、方向感がつかみづらい時間帯が続きそうだ。日足チャートを見ても、110円近辺に収斂する三角保合いを形成しつつあり、先週より一段と狭いレンジでの膠着となる可能性もある。無理に方向感を出そうとせず、レンジを意識した小刻みな売買に徹するのも一計だ。 ドルが買わ…
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    2018年6月18日
    FOMCは予想よりタカ派的!日米の金融政策格差広がりドル高へ[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年6月18日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、FOMCが予想通り0.25%の利上げを決定し、メンバーの金利予想(ドットプロットチャート)が年4回(年内あと2回)の利上げに上方修正されたことから110円台後半へ上昇。米中貿易摩擦を懸念したドル売り円買いでいったん110円割れまで売り込まれる場面もあったが、日銀が消費者物価の現状判断を引き下げたことを受けて円売りが強まり、一時110.90円まで上昇した。 FOMCは予想よりタカ派的な印象 FOMCのドットプロットチャートは、前回は年3回と年4回が6人ずつで同点だったが、今回は年4回がドット7つを集めて最多となった。これを受けてFF金利先物は9月の利上げを85%、12月の利上げを55%織り込む水準となった。また今回の声明では、これまで用いられてきた「FF金利は今後しばらく中長期的に有効となる水準を下回る可能性が高い」というフォワードガイダンスに当たる部分が削除された。パウエルFRB議長は会見で、来年1月から毎回のFOMC終了後に記者会見を行う意向を示しており(これまでは年4回)、来…
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    2018年6月11日
    G7事実上決裂で貿易戦争激化?FOMC利上げで材料出尽くしのドル売りも[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年6月11日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、米国雇用統計の好結果を受けた株高やイタリアの政局リスク後退を好感した円売りが先行し、一時110.27円まで上昇。しかし週後半はカナダ・シャルルボアで開催される日米欧主要7か国首脳会議(G7サミット)での通商問題紛糾を警戒したリスク回避の動きが強まり、109.20円まで押し戻された。 米国と「G6」の溝 G7サミットは9日午後、2日間の日程を終えて閉幕した。通商政策をめぐる米国と他の6カ国の隔たりは大きく、前週に行われたG7財務相・中銀総裁会談に続いて「共同声明」が採択されない異例の事態となった。議長国カナダのトルドー首相は、共同声明の代わりに「首脳宣言」を採択し、一定の成果を挙げられたと強調したが、トランプ大統領はサミットを途中退席してシンガポールに向かったうえ、「首脳宣言を承認しない」とツイートし、宣言を採択したトルドー首相を批判した。首脳宣言がトランプ大統領の出発後に採択され、米国の意に沿わない「保護主義と闘う」などの文言が盛り込まれたためだ。米国と「G6」の溝はサミット前よ…
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    2018年6月5日
    超実践的 本当にお金を稼げるファンダメンタルズ分析|第1回 相場の流れが丸裸になる情報源(前編)[雨夜恒一郎]
    私たちは、本やインターネットなどから、多様なファンダメンタルズ情報を手に入れることができます。ですが、FXで利益を出すために、それらをどう活用すべきか分からない方も多いのではないでしょうか。この企画では、「マーケットの語り部」雨夜恒一郎さんから、ファンダメンタルズ情報を勝ちトレードにつなげる技術や考え方を教えてもらいます。今回は、優先的にチェックすべき情報源について学んでいきます。 ※この記事は、FX攻略.com2018年5月号の記事を転載・再編集したものです 市況記事をチェックするだけでもOK 「ブルームバーグ」https://www.bloomberg.co.jp/ 編集部 ファンダメンタルズが苦手なFX初心者の方は、どういったニュースサイトを読むのが良いのでしょうか。 雨夜 ロイターやブルームバーグの定番の市況記事が日本語で朝必ず更新されるので、まずはそれらを見るべきでしょうね。特にブルームバーグのサマリー、いわゆるまとめ記事は為替だけではなく、株・債権・ゴールド・原油なども全て網羅していて、前日にニューヨークで関心があった出来事を短時間で確認できます。 編集部 時間がなくて、あ…
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    2018年6月4日
    米国雇用統計は好結果だがドルの上値は重い[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年6月4日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、イタリアの政局混乱や株安を背景としたリスク回避型の円買いと、米国債利回り低下の流れを背景としたドル売りが先行し、一時108.11円まで下落した。しかし週後半はイタリアの政局懸念が後退し、買い戻しの流れに。金曜日には、米国5月の雇用統計が予想を上回ったこともあり、109.73円まで反発した。 米国雇用統計の結果は利上げを後押しするか? 米国雇用統計は、失業率が3.8%と2000年4月以来の水準へ低下するとともに、非農業部門雇用者数は+22.3万人と予想+19.0万人を上回った。今月12-13日に開催されるFOMCでの利上げを後押しする内容といえるだろう。FF金利先物はすでに今月の利上げを90%以上織り込んでいる。 一方、注目の平均時給は、前月比+0.3%、前年比+2.7%と予想(+0.2%、+2.6%)を上回ったものの、2016年10月につけた2.8%のピークを越えられずにいる。当時から失業率は1%低下し、ほぼ完全雇用状態となっているにもかかわらず、賃金の伸びが加速しないという「謎」…
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    2018年5月28日
    米国債利回り上昇・ドル高の流れに転機?[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年5月28日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、前週からの流れを引き継ぎ、週初に111.40円と1月以来4か月ぶりの高値をつけたが、その後は利益確定の売りに押される展開に。トランプ大統領が米朝首脳会談延期の可能性を示したことから110円台を割り込み、実際会談の中止が伝わると、一時108.96円まで下落した。週足ベースでは、ドル円が3月に104円台で底を打って以降初めての陰線となった。 市場ではリスク回避ムードが広がる 米国10年債利回りも前週には一時3.12%と7年ぶりの高値を付けていたが、先週は3%台を割り込み2.92%まで大幅低下。原油相場も6月のOPEC総会で増産が決定されるとの見方が広がり急落した。原油高・米国債利回り上昇・ドル高という流れに冷や水をかけられた形だ。日米株式市場でも、NYダウ平均2万5千ドル、日経平均2万3千円という壁を突破し切れず反落。欧州でもイタリアやスペインで政局不透明感が浮上しており、市場ではリスク回避ムードがジワリと広がってきた。 市場がリスクオフモードにある局面で最も買われやすい通貨は円(と…
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    2018年5月21日
    悪い金利上昇ならドル上昇余地も限定的[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向  2018年5月21日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、米国債利回りの上昇を背景にじり高の展開となり、一時1月以来の高値となる111.08円まで上昇した。米国10年債利回りは一時3.12%まで上昇し、2011年7月以来の水準へ、政策金利動向に敏感な2年債利回りも2.59%に達し、2008年8月以来約10年ぶりの高値をつけた。 この金利上昇が好調な米国経済と利上げ期待のおかげであることは間違いないが、ほかにもあまり歓迎できない材料が寄与していることを見逃してはならない。それは「原油高」と「国債発行増」だ。 原油相場は先週72ドル台へ上昇 原油高に関しては、明らかに中東の地政学リスクが影響を及ぼしている。トランプ大統領は5月8日、イラン核合意から離脱することを発表。イラン核合意とは2015年に米欧とイランが合意した「包括的共同行動計画」で、イランが核開発を大幅に制限する見返りに、米欧は金融制裁やイラン産原油の取引制限を緩和するというもの。トランプ大統領は「合意には致命的な欠陥がある」とし、大統領選中から離脱を公約にしていた。今後米国がイ…
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    2018年5月14日
    M&Aがらみのフローはあまり気にしないこと[雨夜恒一郎]
    FX攻略.com ズバリ!今週の為替相場動向 2018年5月14日号 先週のドル円相場 先週のドル円相場は、米国債利回りの上昇を背景としたドル買い圧力が再び強まり、一時110.02円と前回高値に顔合わせした。米国10年債利回りは、中東情勢悪化を背景とした原油高を受けて一時3%台へ上昇。米国の利上げ期待を背景に、政策金利動向に敏感な2年債利回りも2.5%台をキープしている。 ドル円の上昇に寄与したもう一つの要因は、本邦企業による海外M&Aの報道だ。かねて観測されていた通り、武田薬品工業はアイルランドの製薬大手シャイアーを総額約460億ポンド(約6.8兆円)で買収することで合意したと発表。またリクルートホールディングスは米オンライン求人サービス大手のグラスドアを12億ドルで完全子会社にすると発表した。 中長期の相場を決めるのはフローではなくファンダメンタルズ こうした大型M&A案件があると、巨額の円売り・外貨買いのフローが発生し円安が進行するとの観測が強まるのも無理はない。実際、2016年にソフトバンクによる英アーム買収(約240億ポンド)の際には、この案件にかかわるポンド…
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    2018年5月12日
    「マーケットの語り部」雨夜恒一郎 8000文字インタビュー「外銀時代の荒くれ者列伝と今後のFX業界」
    聞き手:鹿内武蔵(編集部)  為替の黎明期に外銀で感覚を鍛える 鹿内 雨夜さんといえば、大手外資系銀行を渡り歩いたという経歴をお持ちですが、なぜ大学卒業後に外資系銀行で働こうと思ったんですか。 雨夜 もともと、都銀の就職試験を受けましたが落ちてしまって。外資系も挑戦してみようと思ったのが最初のきっかけですね。で、受けてみたらそっちの方が面白そうだと分かったんです。 私が就職活動していた1985年当時は、まだJPモルガンやチェース・マンハッタンといった外銀が、やっと日本の学生の間で認知され始めた時期でした。バブルに突入する直前の時期で、就職活動は結構大変でしたね。いくつか外資系銀行を受けた結果、英語ができるということもあってファーストシカゴ銀行に進むことにしました。 鹿内 当時、外資系銀行に就職する人は結構珍しかったですか? 雨夜 会社名をいっても知っている人はあまりいませんでしたね。新卒で入社した同期も10名程度。ただ、ファーストシカゴは当時、業界ではダントツの存在感でした。また、円高に突入していく時代だったので、大きく儲けることができましたね。今みたいにコンプライアンスも厳しくなかっ…