※この記事は、FX攻略.com2017年8月号の記事を転載・再編集したものです
【ケッティーのテクニカル虎の巻 連載記事】
・第1回 自分の勝ちパターンを選ぶために
・第2回 手法探しの旅からの解放
・第3回 トレンドの始まりと終わり、真の押し目・戻り目エントリー
・第4回 真の順張りのエントリーとイグジットタイミング
・第5回 レンジはレンジでも質の異なるレンジの話
・第6回 トレンドレスのレンジ 逆張りトレードについて
・第7回 本当に専業トレーダーが美味しい仕事なのか?
レンジで機能するトレードメソッド
読者の皆さま、こんにちは! 早いもので2017年ももうすぐ夏を迎えます。今夏の相場の行方がどうなるかも気になるところですが、年前半の終わりを迎える中、急に発生する中期足のトレンドを先読みして、その波をつかめるトレーダーはどれだけいたのだろうか? と感じました。
例えば、ドル円では3~4月に大きく円高に振れましたが、フランス大統領選挙をきっかけに一旦円安に振れ、その後、トランプ大統領の弾劾裁判問題や北朝鮮ミサイル問題を受け、再度下落。
まさに、日足だけを見ると、大きくレンジといえますが、ジェットコースター並みの相場といえます。USJにある世界最長のフライングダイナソーに乗った気分です。そんな相場でしっかりとトレンドに乗れる場合は、気分もウキウキしますが、私のもとにはそこに乗り切れなかった方からのお悩みもいただきます。
今までの連載でもお伝えした通り、基本的にはトレンド相場では順張りを、トレンドレス相場では逆張りを推奨しており、大きなトレンドの発生中にむやみにレンジの逆張りをすることはお勧めしませんが、短期決戦と腹をくくってトレードしていくことも一つの手段のように思います。ただし、あくまでもターゲットを手堅い価格に設定することが不可欠です。
では、どのような場面でこのメソッドが生かされるか、解説します。あくまで短期目線での取引に重点をおいたトレードメソッドになりますので、大きな流れがつかめなかったときの代替案として活用することを、心に留めておいてください。
〈日足、もしくは1時間足の形状〉
トレンド発生後の方向感がないレンジ(トレンドレス)場面:チャート①参照
〈5分足、15分足の形状〉
水平線(サポレジ)の効いたレンジ相場:チャート②参照
このように、まず日足や1時間足で大きくトレンドは発生しておらず、いわばトレードしづらい場面で活用します。そして、5分足もしくは15分足がきれいにレンジ形成をしているところで仕掛けていきます。
〈ルール〉
① 1時間足レベルでトレンドレス状態に入ったことを確認する
② レジサポになる高値安値が1点できた時点で水平線を引く(※1)
③ エントリーは水平線+±2σが合致する所で行う。いったん実体で水平線を抜けてしまったときは、様子見して再度水平線内に戻ってくる所でエントリーすること(チャート②のエントリータイミング③、⑤を参照)
④ イグジットは次の2通りのどちらかで行う(※2)
•ローソク足が反対側の2σにタッチ後、2σから離れて2~3本停滞
•反対側の水平線
⑤ 損切りラインはエントリーの足の1本~数本前の最高安値から5~10pipsとすること。また、5分足の赤矢印はエントリータイミングにはなりますが、建値で決済、もしくは損切りになる場面となります。
※1 1時間足チャートのサポートラインは最初に引いたラインから再度下に引き直す必要のなる相場となります。水平線を短期足(今回は5分足)にも反映させて、そこを逆張りエントリーポイントとして2点、3点、4点までエントリーしていく。ここでは主に2、3点目を狙いにいくようにしてください。
※2 どちらか早く来た方で半分決済、残りはもう一つのイグジットポイントでするか、建値もしくは1回目のイグジットの価格から逆行したら撤退するというやり方もお勧め。
このように、短期的に利益を抜いて、トレンドに乗れなかった分をカバーしていくこともトレーダーとしては大切な資質だと思います。ただし、あまりにも短期トレードに傾き過ぎると、リスクに対して得られる利益が大きくないだけに、損大利小のトレードになる確率が上がります。
ですので、あくまで応急処置的にとらえて、自分の手法に取り込むべきだと考えます。私はよくデイトレをされていますか? スキャルをされていますか? と聞かれることがあります。その際に、「結果的にスキャルトレードになることはありますが、スキャルトレードを毎日狙ってトレードはしていません」とお答えしています。
やろうと思えばできるものの、そこが一番のトレードの醍醐味ではないので、あえて狙ってはいかない主義です。とはいえ、この手法を持っておいた方が便利なのも確かです。
今月のまとめ
• 今回解説した逆張りロジックは、5分足や15分足でのレンジの逆張りです
• 大きなトレンドを順張りでエントリーできなかった後に、少しでも利益を上げたいという場合に短期決戦で仕掛けるロジックとなります
• エントリーポイントは、水平線+±2σをローソク足でタッチしているところとなります
• イグジットの方法はイグジットポイントを目安に、時には半分決済も活用します
ぜひ、あまり動きがなく、ボラティリティが低い相場で試してみてください。
※この記事は、FX攻略.com2017年8月号の記事を転載・再編集したものです
【ケッティーのテクニカル虎の巻 連載記事】
・第1回 自分の勝ちパターンを選ぶために
・第2回 手法探しの旅からの解放
・第3回 トレンドの始まりと終わり、真の押し目・戻り目エントリー
・第4回 真の順張りのエントリーとイグジットタイミング
・第5回 レンジはレンジでも質の異なるレンジの話
・第6回 トレンドレスのレンジ 逆張りトレードについて
・第7回 本当に専業トレーダーが美味しい仕事なのか?
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取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
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