FXの自動売買とは?
FXの自動売買と聞くと、皆さんはどんなイメージをお持ちでしょうか。「システムトレード」という言葉は、聞いたことがある方も多いかもしれません。最近では、ロボットアドバイザーと呼ばれるAI(人工知能)による投資信託もブームになりつつありますが、FXの場合はMetaTrader4(MT4)と呼ばれるツールを使えば、市販の自動売買ソフトを利用することで、誰でも簡単に自動売買が始められます。
自動売買のメリット
自動売買の最大のメリットは、何といっても毎日チャートを見なくて良い点です。裁量トレードは、どうしてもモニターやスマホを見る時間が多くなり、肉体的、精神的な負担が大きくなります。そのため、特に時間に余裕のない兼業トレーダーの方に自動売買はお勧めです。また、自分で検証して売買戦略を考える必要がない点も利点です。ほとんどのExpert Advisor(EA)は事前にバックテスト(過去チャートの検証)で儲かる戦略であることが確認されているため、利用者はフォワードテスト(実際の稼働時の成績)をしっかりチェックするだけで良いのです。
自動売買のデメリット
とても便利な自動売買ですが、やはりデメリットもあります。EAはテクニカル分析を基に作られたものがほとんどなので、突発的な値動きに弱い傾向があります。指標や要人発言など、急な相場の変動とは相性が悪いです。
そしてEAの導入には費用がかかります。人気のEAの場合、2~3万円前後することが多いので、資金の少ない人にとっては大きな負担となります。中には1万円以下のEAや、口座を開設すると無料でもらえるEAなどもあるので、上手に活用しましょう。
始めるにあたり必要なものは?
一つ目は、MT4対応のFX口座です。国内にはMT4に対応していないFX会社も多いので注意が必要です。代表的な国内MT4業者はOANDA JAPAN、外為ファイネスト、FXTF、楽天証券など。筆者はOANDA JAPANをメインで使用しています。
二つ目は、EAと呼ばれるMT4上で動かす自動売買のプログラムです。GogoJungle等のネット上の販売サイトで1本あたり1~5万円前後で販売されています。フリー配布のものもありますが、出どころが分からないEAには注意が必要です。また、EAは複数のものを同時に運用すると、成績がより安定します。
三つ目は、仮想デスクトップ(VPS)です。インターネット上にデスクトップを借りることで、24時間EAを稼働できます。自宅のPCは停電や故障のリスクがあるため、本格的に自動売買に取り組むなら、VPSはあった方が良いでしょう。プランによりますが、費用は1か月あたり1000~5000円前後。筆者は『お名前.com デスクトップクラウド』を使用しています。
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自動売買の注意点
自動売買においては、フォワードテスト期間の長いEAを選ぶことが大切です。バックテストがどんなに優れていても、実際に動かしてみるとイマイチなEAは結構多いです。フォワードテスト期間は最低でも半年、できれば1年以上はほしいところです。
また、初めのうちは無理のないロット設定を心がけましょう。少しでも早く儲けようとするあまり、ついロットを上げて取引してしまいがちですが、EAは長い時間をかけてコツコツ稼ぐもの。特に初心者のうちは無理のないロット設定が大事です。
そして、EAの稼働停止の基準は必ず決めておきましょう。多くのEAは、販売から半年~数年ほどたつと成績が落ちてきます。これはEAの戦略が古くなり、現在の相場に合わなくなるためです。そのため、稼働停止の基準はあらかじめ決めておいた方が良いでしょう。最も簡単な方法は、バックテストの最大ドローダウンを目安にすることです。
最後に、むやみにポジションに介入しないことも注意します。特に裁量トレードの経験がある方だと、ついEAのポジションを自分で利確したり、損切りしたりしてしまいがちですが、結果的には手を出さない方が良かった、ということも多いです。せっかくの自動売買ですから、思い切ってEAに任せるのがお勧めです。
※この記事は、FX攻略.com2019年1月号の記事を転載・再編集したものです。本文で書かれている相場情報は現在の相場とは異なりますのでご注意ください。
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取引単位 | 少額取引ができるかどうか。運用資金が少ないなら要チェック。 |
取引ツール | 提供されるPC・スマホ取引ツールの使いやすさ。MT4ができるかどうか。オリジナルの分析ツールの有無。 |
シストレ・自動売買 | 裁量取引とは別に自動売買のサービスがあるかどうか。 |
サポート体制 | サポート内容や対応可能時間の違いをチェック。 |
教育コンテンツ | 配信されるマーケット情報や投資家向けコンテンツの有無。 |
キャンペーン | 新規口座開設時や口座利用者向け各種キャンペーンの内容。 |