重要度別解説!見るべきポイント
ほとんどの人は、Expert Advisor(EA)を買うときにバックテストを参考にすると思いますが、実際のところパラメータが多すぎてどこを見て良いのか分からない人も少なくないはず。そこで今回は、今までに僕がブログに書いてきた内容なども踏まえつつ、バックテストを見るポイントをコンパクトにまとめました。
①計測期間(重要度:★★★)
バックテストの計測期間は、非常に重要な項目です。同じ純益やドローダウンでも、計測期間によって、その意味は大きく異なります。計測期間が短いEAは、多くの場合において、それ以前の成績が悪いことを隠すために意図的に期間を切り取っています。
テスト期間は最低5年、理想は10年以上ほしいですが、あえて直近の相場に特化した調整というのもあり得るので、そこは開発者の考え方次第かもしれません。
②スプレッド(重要度:★★)
スプレッドはドル円・ユーロドルは10、それ以外の通貨ペアは20以上あると安心です。
ただし、取引回数が多いEAではあまりにもスプレッドを大きくすると、性能を低く見積もりすぎてしまうケースもあるので、多すぎず少なすぎず適切な値を見積もることが重要です。国内会社か海外会社かでも変わってくる部分なので、自分の使う環境での実際のスプレッドに合わせてください。
③純益(重要度:★★★)
純益は大きければ大きいほど良いのですが、実際にはドローダウンと合わせて見るのが一般的です。また、ロットが10倍であれば純益も10倍になるため、ロット設定、ポジション数、計測期間を加味して、総合的に判断することが重要です。「純益÷合計ロット数÷計測年数」という式を用いることで異なるEA同士の年間平均収益力を比較することが可能です。ドル建ての場合は約100倍すると、円換算できます。
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④プロフィットファクター(重要度:★)
プロフィットファクター(PF)とは、総利益÷総損失の値です。1以上ならプラスとなり、EAの期待値を表します。パッと見で分かるので重視されやすいですが、個人的にはあまり重要でないと思います。なぜなら、同じPFでも取引回数が多ければ最終的な純益は大きくなるためです。
そのため、PFは取引回数と合わせて見なければ無意味です。PFと取引回数は基本的にはトレードオフの関係となるので、無理にPFを上げようとすると、結局取引回数が減ってしまい、純益が小さくなってしまうというジレンマに陥りがちです。むしろ、純益や後述する最大ドローダウンに注目します。
⑤最大ドローダウン(重要度:★★★)
最大ドローダウン(最大DD)は、バックテストにおける最重要項目の一つです。稼働中に起こり得る最大損失額を計算できるため、稼働停止やロット決定の目安として用いることができます。最大DDの小さいEAに大きなロットを割り振ることで、ポートフォリオを組んだときのEAのリスクを均一化できます(ただし、EAごとのロット数・計測期間・スプレッドの違いに注意)。
「純益÷最大DD」の式を用いることで、リカバリーファクター(RF)と呼ばれるEAのリスクに対するリターンの大きさを導くことができます。RFは優秀なEAでは10~20前後の数値となることが多いです。
⑥総取引数(重要度:★★★)
総取引数は多ければ多いほど良いと考えて問題ないですが、ナンピンEAなどでも多く見える場合があるので要注意。1ポジションEAの場合はスイングで年間50回以上、スキャルピングなら年間200~300回以上はほしいです。
⑦勝率(重要度:★)
いつも書いているように、勝率は重要ではないですが、EAの性格を見極めるために大いに参考になる数値です。ポートフォリオを組む上で、勝率を分散させることは重要です。
10%未満や90%以上のような極端な勝率のEAは、結果が偏りやすく扱いがやや難しいと考えられます。また、最大連敗数と合わせて参考にすることで、稼働停止の基準として用いることも可能な数値です(例:勝率70%のEAが4連敗する確率は1%未満なので稼働を停止する等)。
⑧グラフの形状(重要度:★★★)
実は一番重要かもしれないのが、この証拠金のグラフ。偏りがなく、どの期間も均一に右肩上がりであるほど、汎用性のある良いEAであることの証拠になります。ですが、あまりにもきれいな右肩上がりのEAにも注意が必要です。
普通、単一のロジックを用いて全ての年において均一なリターンを得ることはほとんど不可能といって良いでしょう。一つのEAで安定したリターンを求めるのではなく、EA同士を組み合わせて収支を均一化させた方がベターです。そのため、適度に負けつつも全体として右肩上がりである曲線を持つEAを選ぶことが重要です。
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