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Q18. 市場ごとに特徴はある?
A. 各市場のオープン時間は狙い目です。共通しているのはマーケットがオープンするときにトレンドが発生しやすくなるということ。東京市場・ロンドン市場・ニューヨーク市場と、それぞれに特徴がありますので見ていきましょう。
東京市場は仲値を攻略
東京市場では、日経平均の寄り付きから東京時間の「仲値」が決まる「午前9時55分」が勝負です。仲値とは、銀行が輸出業者や輸入業者と外国通貨取引する際の基準レートのことで、それが決まる時刻が9時55分です。
輸出入業者からは9時55分の仲値に向けてオーダーが集まってくるのですが、おおむね輸入業者(ドル買い)の方が多くなる傾向があります。ここでドル買いが多くなるのが分かっている銀行は、より高いレートで顧客に売りたい(買わせたい)という思惑になり、9時55分までにできるだけドルを買い、価格を釣り上げるという行動に出ます。そのため9時くらいから9時55分まではドルが上がりやすい地合いとなるのです。
では仲値後はどうなるでしょうか。過去数年の値動きを見ると、面白いデータがあります。午前9時55分の仲値後から午後12時の約2時間でドル円は約1,000pips以上も下落しているのです。高くなったドルが自律反落しているからだと考えられます。
仮に毎日仲値後にドル円を売り、2時間後に決済すればとてつもなく大きな利益となっていたというシミュレーションです。当然シナリオ通りにいかない日もありますが、仲値が決まる前にドル円を買い、仲値が決まったらドル円を売るという基本は押さえておくべきでしょう。
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ロンドン市場はアーリーロンドンの動向を注視
FXの中で最も強いトレンドが発生しやすいのが、ロンドン市場のオープンです。いわゆる「アーリーロンドン」といわれる時間帯で、東京市場での値動きを否定した値動きとなることが多く、変動も激しいため、ここからは全く違う顔を見せるということは覚えておいてください。
東京市場を否定した値動きとは、逆方向のトレンドが発生することを意味します。仮に東京市場で買いが優勢となって上昇したのであれば、ロンドン勢は売りを仕掛けてロングポジションを崩してきます。理由はシンプルです。逆方向に持っていくことでロスカットが狙えるからです。この時間帯からはビッグプレイヤーも多く参加してくるため、圧倒的な取引量から一気にトレンドを自分たちの行きたい方向に作っていきます。
ただし、今回お話ししたロンドン勢による逆方向への仕掛けは一例であって、もちろん東京市場で作ったトレンドがそのまま加速していくこともあります。ここで重要なのは、どちらの方向に行くことがロンドン勢にとって最良であるかをイメージすることです。そしてロンドン市場の攻略は、ロンドン勢が仕掛けてくる前に先回りして、彼らが作りそうなポジションを構築しておくことです。
ニューヨーク市場は指標後の値動きを狙おう
ニューヨーク市場もやはりオープンの時間帯が重要です。特徴としては、オープン直後に米経済指標が多く発表されるため、勝負は21時~24時になります。米経済指標ですが、発表前にポジションを持つことはあまりお勧めできません。思惑通りに反応すれば大きな利益を得られる一方で思惑が外れた場合の損失が大きく、丁半博打のような投機性の高い勝負となってしまうからです。
経済指標の数字を予想することよりも、発表後のシナリオをイメージしておいて、慌てずに対応しても遅くはありません。また、発表後といってもすぐにエントリーしなくても大丈夫です。なぜなら、大手ヘッジファンドでは経済指標内容の結果を瞬時に読み取って注文を出すアルゴリズムが組み込まれています。個人投資家の皆さまが内容を判断して注文を出したころに、アルゴは二歩も三歩も先に進んでいるのです。指標発表直後のスピード勝負ではアルゴに勝つことはできないということも覚えておかなくてはなりません。
マーケットは発表された指標結果を基に現在のレートを徐々に修正していくため、指標発表後からでも十分に利益を取りにいけます。つまり、経済指標発表前に情報やシナリオをどれだけ持っているかが勝負の分かれ目となるのです。
※この記事は、FX攻略.com2018年5月号の記事を転載・再編集したものです
第1回:気にした方がいい経済指標は?/FX会社のニュースとの付き合い方は?
第2回:プロトレーダーの取引環境を知りたい!/スマホだけでも勝てますか?
第3回:コツコツドカンの克服方法を教えて!/相場を一瞬で大きく動かすのは誰?
第4回:FXでお勧めの情報源は?/アノマリーをどう思いますか?
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